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園芸学研究
Online ISSN : 1880-3571
Print ISSN : 1347-2658
ISSN-L : 1347-2658
栽培管理・作型
矮性および半矮性台木を利用したリンゴ‘スターキング・デリシャス’樹における純生産率に及ぼす栽植密度の影響
黒田 治之千葉 和彦
著者情報
  • 黒田 治之

  • 千葉 和彦

  • 著者所属:
    農業・食品産業技術総合研究機構北海道農業研究センター

責任著者(Corresponding author)

ORCID
キーワード:果実純生産率(果実NPR),果実生産量,個体群,Malus domestica Borkh.,葉量/果実NPR(Ld/(Fd/Ld))
ジャーナルフリー

2008 年 7 巻3 号p. 359-366

DOIhttps://doi.org/10.2503/hrj.7.359
詳細
  • 発行日: 2008 年受付日: 2007/03/02J-STAGE公開日: 2008/07/25受理日: 2007/12/06早期公開日: -改訂日: -
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抄録
無剪定の矮性および半矮性台木利用リンゴ樹(樹齢11~13年生)を供試し,純生産率(NPR: t DW・t−1 DW・y1)に及ぼす栽植密度の影響について検討した.果実NPR(Fd/Ld)と全NPR(⊿Pn/Ld)は,各台木樹とも栽植密度(ρ)の増加に伴って減少したが,枝,幹および根のNPR(⊿Pb/Ld,⊿Pt/Ldおよび⊿Pr/Ld)は増加した.Fd/Ld,Z/Ld(Zは⊿Pb,⊿Ptあるいは⊿Prを示す)および⊿Pn/Ldに関する密度効果は,それぞれFd/Ld = K1 exp (−k1ρ),1/(Z/Ld) = A3 + B3/ρおよび⊿Pn/Ld = K2ρk2で表された.果実NPR(Fd/Ld)と全NPR(⊿Pn/Ld)あるいは果実への分配率(Fd/⊿Pn)との関係は,それぞれ⊿Pn/Ld = 0.66(Fd/Ld) + 2.8とFd/⊿Pn = 0.2(Fd/Ld) + 0.07で表された.また,果実NPRと栄養体の純生産量あるいは栄養体への分配率との間には,それぞれ負の有意な相関が認められた.栄養体のNPR,栄養体の純生産量,栄養体への分配率の三者の間には,正の有意な相関が認められた.全NPR(⊿Pn/Ld)と葉量(Ld)の関係は,⊿Pn/Ld = 5.4 exp (−0.08Ld)で表された.果実生産量(Fd)と葉量(Ld)あるいは果実NPR(Fd/Ld)の関係は,それぞれFd = −a1(Ld)2 + b1(Ld) + c1とFd = −a2(Fd/Ld)2 + b2(Fd/Ld) + c2で表された.果実生産量(Fd)と葉量/果実NPR(Ld/(Fd/Ld))のlog~log関係を見ると,Fdは各台木樹ともLd/(Fd/Ld)の増加に伴って増加し,あるLd/(Fd/Ld)(最適Ld/(Fd/Ld))で最大に達することが示された.このlog Fd~log Ld/(Fd/Ld)関係は,log Fd~log ρ関係およびlog Fd~log ⊿Pn/(Fd/⊿Pn)関係と一致し,またρ,Ld/(Fd/Ld),⊿Pn/(Fd/⊿Pn)の三者の間には,正の有意な相関が認められた.以上の結果から,果実生産量に関する密度効果は,栽植密度の変化→Ld/(Fd/Ld)の変化→⊿Pn/(Fd/⊿Pn)の変化→果実生産量の変化という一連の因果性をもった現象と考えられる.
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