こんにちは、普段 Ubie で症状検索エンジンユビー(https://ubie.app/)の開発をしている江崎です。
最近、Cursor エディタや GitHub Copilot などのコーディングアシスタントツールが進化し続けていますが、社内固有のデザインシステムとの連携はまだまだ課題が残っていました。そこで社内エンジニアであるsosuke とともに、Ubie Vitals というデザインシステムを MCP サーバー化することで、UI 開発の速度と精度が劇的に向上した体験を共有します。
Ubie では「Ubie Vitals」というデザインシステムに則って UI 開発を行っています。普段の開発では Cursor エディタを使っていますが、AI にデザインシステムのコンテキストを理解させることが大きな課題でした。
Ubie Vitals:https://vitals.ubie.life/
具体的には、
などの方法を試しましたが、Props、Token、Icon 情報などを十分に理解させることができず、理想的な開発体験には遠く及びませんでした。
そんな中、MCP サーバー(Model Context Protocol)が注目を集めるようになりました。MCP サーバーは、特定の知識領域に特化した情報を AI に提供する仕組みです。これを活用すれば、デザインシステム固有の知識を AI に効率的に提供できるのではないかと考えました。
勉強がてら「Ubie UI MCP」を構築してみることにしました。この MCP サーバーは、
などを AI に提供します。結果として、MCP サーバー化したことで精度が飛躍的に向上し、UI 実装が驚くほど効率化されました。
実際のデモを見てみましょう。Cursor にプロンプトを投げます。

すると、Cursor が実装計画を立ててくれます。

これを実際に実装してもらうと、最終的なアウトプットはこちらです。
| Figma のデザイン | Cursor が実際に実装したコンポーネント |
|---|---|
![]() | ![]() |
一回のやりとりだけで、この精度で UI 実装が完成します。その時間は約 1 分で、従来の方法と比較すると開発時間はかなり短縮されます。
ちなみに上のステッパーコンポーネントは、Ubie UI には存在しないコンポーネントです。そのようなコンポーネントは再現精度が低いこともわかります。
テキストベースの指示だけで Ubie UI を使った実装が可能になります。例えば
「ユーザー情報入力フォームを Ubie UI で作成して。名前、メールアドレス、年齢の入力欄と送信ボタンが必要」
といった指示だけで、デザインシステムに準拠した UI を短時間で生成できるようになりました。

プロンプトを投げてみると、このように UI 実装が完成します。


簡易なバリデーションもしてくれている
これはエンジニアだけでなく、デザイナーにとっても大きな可能性を秘めています。デザイナーが UI デザインを考える際の壁打ち相手として Ubie UI MCP を活用することで、デザイン案の素早い具現化や、デザインシステムの制約内での探索が可能になります。将来的には、デザイナーが Figma で一から描かなくても、Ubie UI MCP との対話だけで UI デザインが完成する未来も見えてきます。
この革新的な開発体験をさらに発展させるためには、Ubie Vitals デザインシステム自体の充実が不可欠です。今後は、
に取り組んでいく予定です。
MCP サーバー化によって、デザインシステムの資産価値が飛躍的に高まった感覚があります。今後もデザインシステムと AI の融合による開発効率化を推進していきます。
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