Movatterモバイル変換


[0]ホーム

URL:


日経クロステック(xTECH)
  1. 日経クロステック トップ
  2. エレクトロニクス機器/技術
  3. Hot News
  4. シャープが新型亜鉛空気電池、大容量化するほど蓄電コストが低下

シャープが新型亜鉛空気電池、大容量化するほど蓄電コストが低下

体積エネルギー密度もLIB並みは確保

日経クロステック/日経エレクトロニクス
  • コピーしました
全4253文字

 再生可能エネルギーの大量導入時代の到来で、世界ではその出力変動を平準化したり、需要を超えた余剰電力を貯蔵したりするための蓄電システムの技術革新が相次いでいる。その中で、シャープが新型の亜鉛空気電池システムの開発開始を発表した。材料が非常に安く、蓄電容量を増やせば増やすほど、蓄電コストが下がるという既存の蓄電システムにはない著しい特長を備える。

 シャープは2022年8月、「カーボンニュートラルの実現に向けた『亜鉛による蓄エネルギー技術』の開発を開始した」と発表した。電解液と電極の活物質が一体となった、いわゆるレドックスフロー電池(RFB)の一種といえ、「フロー型亜鉛空気電池」(同社)とも呼ぶ。2025年度以降の実用化を目指すという。

既存のRFBとは構造が逆

 もっとも、このフロー型亜鉛空気電池は、RFBの代表格であるバナジウム(V)RFB(VRFB)と比べると、電解液をためるタンクと充放電を担う電極の数や配置がほぼ逆になっている(図1)。

図1 従来型レドックスフロー電池とは似て非なる斬新な構造に
図1 従来型レドックスフロー電池とは似て非なる斬新な構造に
シャープが開発したフロー型亜鉛空気電池の概要(a)。一見、従来のレドックスフロー電池(b)に似るが、(i)タンクが中央に1つ、(ii)セルが2つ、(iii)正極(空気極)から酸素(O2)を出し入れ、(iv)イオンではなく、ZnやZnOといった材料に電力を蓄積して用いている、といった違いがある(出所:(a)はシャープの図を日経クロステックが加工、(b)は日経クロステック)
[画像のクリックで拡大表示]

 具体的には、VRFBは、タンクが正極用と負極用で2つに分かれ、正極電解液と負極電解液がセパレーターを介して反応するセルスタックが1つである。一方、今回のフロー型亜鉛空気電池は、タンクは1つで、いわゆる金属空気電池が2つある。しかも、一方が充電専用、もう一方が放電専用と役割が分かれている。

あなたにお薦め

今日のピックアップ

日経クロステック Active注目記事

おすすめのセミナー

セミナー一覧

注目のイベント

おすすめの書籍

書籍一覧

日経BOOKプラスの新着記事

日経クロステック Special

エレキ

自動車

製造

ピックアップ

PR
【年額プラン】月額より最大9,080円お得
30以上のメディアが全て読める『日経BP Insight』
メルマガ登録で欲しい情報を深く、効率良く

ランキング 電機

ランキング一覧

日経クロステック NEXT
日経BP Insight
日経クロステック ラーニング セミナー&eラーニング
日経TechFind
日経BP イベント&セミナー
日経クロステック トレンド&オピニオン
日経クロステック コミックス
ITイノベーターズ
日経BP 総合研究所

この機能は会員登録(無料)で使えるようになります

フォロー連載・特集

設定


[8]ページ先頭

©2009-2025 Movatter.jp