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ソニー銀行で富士通のクラウド勘定系が初稼働、具体的な検討表明から6年半で

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 ソニー銀行は2025年5月6日、富士通と開発した新勘定系システムを稼働させた。新システムは米Amazon Web Services(アマゾン・ウェブ・サービス、AWS)のパブリッククラウド上で動作する。ソニー銀行が新システムの採用に向けて具体的な検討に入ったと表明してから6年半ほどで全面稼働にこぎ着けた。

 新システム移行のために、ソニー銀行は2025年5月3日午前0時から5月6日午前5時まで、ATMや各種アプリ、インターネットバンキング、Webサイトの閲覧など、原則として全てのサービスを停止していた。ソニー銀行は新システムについて、不具合が一部発生しているものの「基本的な部分は問題なく稼働している」(広報)としている。

 システム移行に関連して、ソニー銀行が各種サービスを停止した回数は計5回に達する。みずほフィナンシャルグループは勘定系システム「MINORI」への切り替えに当たって、オンラインサービスを計9回停止した。単純比較はできないものの、計5回のサービス停止は、ソニー銀行の慎重さを映し出している。

富士通のxBankを採用

 ソニー銀行が富士通のクラウド勘定系である「FUJITSU Banking as a Service(FBaaS)」の採用に向けて具体的な検討に入ったと明かしたのは2018年10月のことだ。FBaaSは開発コードネームという位置付けで、富士通は今後の拡販を見据えて、「Fujitsu Core Banking xBank(クロスバンク)」として新たに打ち出した。xBankのファーストユーザーとして、ソニー銀行がこのほど利用を始めた形だ。

 富士通によると、ソニー銀行の新システムはxBankや富士通の技術、AWSの240超のサービス群を活用して構築したクラウドネーティブなシステムという。アプリケーションはシステム同士の結びつきが緩やかな「マイクロサービスアーキテクチャー」を採用する。

 例えば、普通預金から定期預金への振り替えなど、データの一貫性保証が必要な処理を見極め、同期性を担保する富士通独自の実装手法を適用している。ソニー銀行は勘定系業務アプリケーションの資産規模を従来の40%まで削減したという。新商品・サービスも迅速に提供できるようになるとしている。

新システムの全体像
新システムの全体像
(出所:富士通)
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