完了しました
自民党と日本維新の会は15日、北陸新幹線の敦賀(福井県)―新大阪(大阪市)間の延伸問題などを議論する与党整備委員会の初会合を開いた。維新が求めていた現行ルートを含む計8ルートの再検討について、自民側が応じる考えを示した。2016年に福井県小浜市や京都市を通る「小浜・京都ルート」が選定されて以来、9年ぶりの再検討となる。

北陸新幹線の延伸を巡っては、16年に政府、自民と公明党の与党(当時)が小浜・京都ルートに決めた。しかし、新幹線の駅や線路が地下に建設される予定の京都市で、トンネル建設による地下水の減少などが懸念され、反対の声が根強い。
整備委は、12日に初会合を開いた与党プロジェクトチーム(PT)の傘下に置かれ、実質的な議論を行う場となる。維新は、小浜・京都ルートなど既に検討されたルートに加え、小浜市と京都府亀岡市を通る「亀岡ルート」や琵琶湖西岸を通る「湖西ルート」など計8ルートによる再検討を求めていた。
15日の会合は非公開で行われた。会合後、自民側で共同委員長を務める西田昌司参院議員は「検討をどういう形でやっていくのか、腹を割った議論ができた」と述べ、国土交通省に費用対効果の再試算を求めるほか、年明け以降にJR西日本や地元自治体からヒアリングを行う考えを示した。また、維新側の共同委員長に就いた前原誠司衆院議員は「データをベースに議論し、国民に対して説明責任を果たしていきたい」と話した。