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流しびな朱色の橋復活 

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鳥取市欄干塗り替え方針  来春お目見え 住民参加も計画

 毎年旧暦の桃の節句(3月3日)に、無病息災を願って紙びなを川に流す鳥取市用瀬町の伝統行事「流しびな」のシンボル「ひいな橋」について市は、欄干の塗り替えを行い、鮮やかな朱色を復活させる方針を決めた。来年4月19日の流しびなでは、新装された橋が地域住民や観光客らにお目見えする。(久保田万葉)

鮮やかな朱色に塗り替えられるひいな橋(鳥取市で)
鮮やかな朱色に塗り替えられるひいな橋(鳥取市で)

 流しびなは、江戸時代には営まれていたと伝わる。男女一対の紙びなを桟俵さんだわらに載せ、健康や子どもの成長を願い、千代川に流す。1985年に県無形民俗文化財に指定され、2021年には国の選択無形民俗文化財になった。地元住民らでつくる実行委員会が毎年開催し、観光客らでにぎわっている。

 ひいな橋は、千代川に架かる全長約90メートル、幅約3メートルの橋で1988年に建設された。ひな人形などを展示する「流しびなの館」と、流しびなの会場となる対岸をつなぎ「流しびなの里もちがせ」のランドマークとなっている。

 しかし、経年劣化で欄干の朱色が色あせており、塗り替えを求める市民からの要望が市に寄せられていた。また、欄干のメッキもはがれ、歩行者が触ると手を切る恐れがあることから、市は塗り替えや修繕を行う必要があると判断した。

 市は開会中の12月定例市議会に提案している一般会計補正予算案に、塗料や塗り替えのための足場を組む費用など約200万円を計上した。来年3月から市職員らで作業を始める予定。また、思い出にしてもらおうと地域住民らが塗り替えに参加するイベントも計画している。

 市用瀬町総合支所の担当者は「来年の流しびなでは、きれいになった橋を大勢の観光客や地域住民のみなさんに見ていただきたい」と話している。

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