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男女混合の4人組バンド「緑黄色社会」が新曲「My Answer」(ソニー)をリリースした。人気ドラマ「緊急取調室」主題歌として書き下ろした曲で、ボーカル・ギターの長屋晴子は「信頼に応えたいというプレッシャーはあったが、ドラマというフィルターを通して、今までの自分たちにない曲が出来た」と手応えを語る。新曲への思いや、初のアジアツアーについて話を聞いた。(宍戸将樹)

緑黄色社会はメンバー全員が曲作りに携わるスタイル。「My Answer」では、長屋が作詞、ベースの穴見真吾が作曲を担当した。冒頭、アコースティックギターやシンセサイザーなどが織りなすイントロが印象的だ。穴見は「作業場に向かう道を歩いている時に(メロディーが)降ってきた」と振り返る。
刑事ドラマのタイアップとして制作サイドからは、罪を犯した人の後悔について話があったという。「イントロで光と影のコントラスト、隠せない心の奥底にある後ろ暗い部分をささやかながら表現できたのが肝だ」と穴見は語り、長屋は「人生の選択を意識して、陰と陽、どちらにも捉えられるようにしたかった」と人間の悩みや葛藤を歌詞に反映させ、時に優しく、時に力強く歌い上げた。
9月から行ったアジアツアーでは、愛知を手始めにソウルや上海、ジャカルタなど10都市を回った。ギターの小林
日本語で曲を歌う観客を見て、穴見は「日本の音楽に抵抗なく親しんでくれた人が多かった」と感じ、キーボードのpeppeは「J―POPや日本のアーティストを受け入れてくれる都市がたくさんあることに驚いたし、感動した」と語り、その土台を作ってきた先人たちへの感謝も口にした。
2025年は3月から約30公演の全国ホールツアーも行い、バンドの歴史の中でもライブを多く行った年だった。「それぞれ会場の雰囲気も違うし、いろんな景色を見られた。たくさんインプットできたので、アウトプットに生かしたい」と長屋が話すと、小林も「来年はより音源にフォーカスしたい。楽曲であっと驚かせるようなことがしたいですね」と抱負を語った。
「それぞれの成長はあっても、元々の関係性は変わらない」とメンバーが口をそろえるように、4人が自然と入れ替わって、時には掛け合いも交えて取材に答えていく姿に、メンバーの信頼や仲の良さがうかがえた。今後の緑黄色社会の躍進から、目が離せない。