ボクシングのWBC世界バンタム級王座決定戦が24日、トヨタアリーナ東京で行われ、同級2位・井上拓真(29=大橋)が同級1位・那須川天心(27=帝拳)を3―0の判定で破り、王座を獲得。2024年10月の前戦でWBA同級王座を失った拓真は3度目の世界王座に就いた。
序盤は那須川が絶妙な距離感で左ボディーなどを突き刺して優位に進めたが、拓真は次第に距離をつぶしていく展開となり、4ラウンド(R)後の公開採点はドロー。中盤以降は拓真が先手先手でパンチを着弾させて流れを引き寄せ、8R後の公開採点では最大4点差を付ける2―0と優位に立った。
逆転を狙う那須川は距離を詰めていくが、拓真は11Rに右アッパー3連発などで突き放す。最終Rは両者が大声援を受けながら一進一退の熱闘を繰り広げたが、拓真が最大6点差を付けて勝利をものにした。
スーパーバンタム級4団体統一王者・尚弥(大橋)の弟でボクシングのエリート街道を歩んできた拓真はキックボクシング42戦、プロ格闘技5戦、ボクシング転向後7戦全勝の那須川に初黒星を付けることに執念を燃やしてきた。意地を見せてそれを成し遂げた試合後は、那須川と笑顔で健闘をたたえ合った。
















































