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研究者の「著作物を書き換えられない権利」尊重へ 世田谷区史の著作権問題、区が方針撤回

2025年1月28日 06時00分会員限定記事

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 東京都世田谷区が区史編さん中に執筆陣に著作権の譲渡などを求めた問題で、区が要求を撤回し、今後は執筆者の著作権を尊重すると伝えていたことが分かった。要求に応じず区から委嘱を打ち切られた青山学院大准教授の谷口雄太さん側は、都労働委員会への救済申し立てを取り下げた。谷口さん側が27日、記者会見で明らかにした。
記者会見で著作者人格権の重要性を訴える青山学院大の谷口雄太准教授=東京・霞が関の文部科学省で(佐藤航撮影)

記者会見で著作者人格権の重要性を訴える青山学院大の谷口雄太准教授=東京・霞が関の文部科学省で(佐藤航撮影)

 区は区制90周年の2022年に合わせ、2017年に区史編さんを始め、研究者ら約40人に調査や執筆を依頼した。2023年2月、区の書き換えが可能となる「著作者人格権の不行使」を求める契約書を、執筆陣に配布。応じない場合は執筆を委嘱しないとし、谷口さんの委嘱を打ち切った。谷口さんは2023年4月、出版関連の労働組合を通じて都労働委に救済を申し立てるとともに、区に要求撤回を求めた。
 谷口さんらによると、昨年末、区が今後の区史編さんで契約を結ぶ際に、著作者人格権を尊重することなどを確認し、谷口さん側が申し立てを取り下げた。

◆複...

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