国宝の5城全体で「近世城郭の天守群」として世界文化遺産に登録したいと、松本城(長野県松本市)、犬山城(愛知県犬山市)、松江城(松江市)の地元3市が連携を強めている。5城のうち姫路城(兵庫県姫路市)は既に世界文化遺産に登録され、彦根城(滋賀県彦根市)も前段の暫定リストに入っている。3市は機運を高める活動を続けるが、2市とは温度差もあって—。(竹内なぎ、水越直哉、渡辺雄紀)
3市は16、17日、松江市で市民の交流行事を開く。世界遺産の登録に向け「啓発の方向性を話し合いたい」と松本市の担当者。同市は来年、「松本城の日」を制定して機運を盛り上げようと、10日まで日付や理由を公募した。
松本市はかつて単独登録を目指したが、暫定リスト入りできなかった。その際、文化庁から同種資産との組み合わせなどを研究するよう求められた。このため2008年から犬山、彦根両市との共同研究に方針転換。彦根市は市長の交代を機に離脱したため、16年から犬山、松江両市と取り組んできた。
愛知県犬山市が世界文化遺産への登録を目指している国宝犬山城=愛知県犬山市で
政府の文化審議会は今年3月、従来の暫定リストを見直すよう文部科学相に答申した。このリストの中から、政府は国連教育科学文化機関(ユネスコ)に登録を推薦するため、松本市の臥雲義尚市長は「千載一遇のチャンス」と3市での活動を活発化。
6月には3市長が文科省の副大臣とオンラインで意見交換した。7月も松江市の観光関連シンポジウムに松本、犬山両市長がリモートで登壇するなど、アピールを続けている。犬山市の山田拓郎市長は「複数の城で捉えた方が価値を発信できる」と意義を強調する。
だが、ハードルは高い。1993年に姫路城が登録された姫路市は「(1城で)普遍的価値を認め...
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