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Vue.jsの関連ツール・ライブラリ(Vuex, Vue-Router, Nuxt)

第2回Vue.js勉強会で使用したスライドです。状態管理ライブラリのVuex, ルーティング設定ができるVue-Router, サーバサイドレンダリングフレームワークのNuxtを紹介。

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前回のVueの基礎を経て実際にVueを使ってみると、DOMの取得や更新⼿続きが楽になる⼀⽅、直接JSで書くことに⽐べ、どうやって書くのか考えさせるところがあったのかなと思います。その辺りは⼤きく、・Vue.jsの記述の慣れ (主観)・何を状態として管理するか (設計)によるところではないかと思います。それ以外にも、使い込んでみるとVue.js単体だと設計上やりづらい⼀⾯も⾒えてきたでしょうし、今回はそれらを補ってくれるプラグインやツール類を紹介していきます。→この辺りはReactのような仮想DOM×UIライブラリであるあるなこと?
(余談) Vueを使ったサンプル・事例
Vue ExampleVue公式サイトに掲載された、Vueのサンプル集。数は少ないが、HTML / CSS / JSタブで確認できます。https://vuejs.org/v2/examples/
Vue.js ExamplesVueで作った、多様なUIコンポーネントが揃っています。UIの他、アニメーションやゲームとカテゴリーも豊富。https://vuejsexamples.com/
made with vue.jsVueで作られた事例がカテゴライズ。クオリティもいい具合に仕上がっています。https://madewithvuejs.com/
Vueの関連ツール
ここからはvue-cliを使って環境を準備します
(参考) vue-cli $ npm install -g vue-cli1. vue-cliをインストールしていない場合は、
以下のコマンドを実⾏(nodeを事前にインストール)2. 作りたいプロジェクト名を指定すると、
プロジェクト名からVue-Routerの使⽤、Lintツールの使⽤等聞かれます。
それが終わるとプロジェクトディレクトリが作成されます。
あとは、そのディレクトリに移動して`npm run dev`を実⾏。 $ vue init webpack <プロジェクト名> $ cd <プロジェクト名> $ npm run dev
状態管理の課題点Vue.jsは、⼩規模で完結するアプリケーションや機能ならそれ単体で作れます。が、アプリケーションの規模が⼤きくなり、複数コンポーネントで作って⾏くと、以下のような点から作り⽅が⼤変になってきます。複数のコンポーネントで状態を共有するケース(1) 複数のコンポーネントが共通の状態を参照(取得)する(2) 複数のコンポーネントで共通の状態を更新する→ Vue単体でやろうとすると、親に共有する状態を集約し、(1)は親のコンポーネントから⼦・孫…とpropsを数珠繋ぎ(2)はカスタムメソッドで孫→⼦→親へと数珠繋ぎ→ 複数コンポーネントが関連し・⾒通しが悪くなる→ 数珠繋ぎスパイラル + スパゲティる⼀因にも
つらい。。そんなとき、どこでデータを書き換えているのかを分かりやすくするため、「Vuex」を使います。
Vuex
https://vuex.vuejs.org/ja/
VuexVueの状態管理をサポートしてくれるプラグイン。FluxやReduxといった状態管理ライブラリに影響を受けてできました。「ストア」と呼ばれるコンテナに、以下4つがまとめられています。コンポーネントはストア経由で実⾏(直接ストアの状態を更新するのはNG、ミューテーションのみが更新可)。-ステート(state) … アプリケーションの状態を設定-ゲッター(getter) … 状態(ステート)を参照-ミューテーション(mutation) … 状態(ステート)を更新-アクション(action) … ミューテーションのラッパー、呼び出しVuexストアstate(状態)getter(参照)mutation(更新)action(呼び出し)
Vuexのワークフローhttps://vuex.vuejs.org/ja/intro.html
(雑記) Vuexdata(){return { … }},computed: {xxx(){return …;}},methods: {vvv(){…}}Vueでの管理が複雑化する背景に、「コンポーネント内で⾒た⽬と状態が密になっている構成」が背景にあると思われます。皆が参照・更新できるよう、コンポーネント内のデータ・算出プロパティ・メソッドを⾒た⽬から分離したものがVuexのイメージ。それはコンポーネント群から解き放たれた「天空の城 ラピ●タ」、形のない「⾏政」、「国会」?? →むしろ例えなくても良いかもデータ算出プロパティメソッド
Vuexのインストール $ npm install vuex --save1. Vuexのサイトから直接ダウンロード or
以下コマンドでインストール。2. npmでインストールした場合は、 JS側で以下のように読み込み、`Vue.use()`で使うことを明⽰化します。 ※ scriptタグを使っている場合は以下の記述は不要 import Vue from ' vue' import Vuex from 'vuex' Vue.use(Vuex)
ストアファイルの作成・組み込み①vue-cliで作ったものだと、以下の階層にストアファイルを作ります。/src/store/index.js
ストアファイルの作成・組み込み②/src/store/index.jsを以下のように記述します。new Vuex.Store({})という記述、⾒覚えがありませんか?Vueインスタンスを作った時の記述と似ているかなと思います。同じくこの中にオプションを書き⾜していきます。 import Vue from ‘vue' import Vuex from 'vuex' Vue.use(Vuex) const store = new Vuex.Store({ }) export default storeindex.js
ストアファイルの作成・組み込み③/src/main.jsに⾚字のように追記をします。これにより、VuexストアがVueインスタンスとその中のコンポーネントにも適⽤されます。 import Vue from ‘vue' import App from './App' import router from './router' import store from './store/' Vue.config.productionTip = false new Vue({  el: '#app',  store,  router,  components: { App },  template: '<App/>' })main.js
ステート(state)前述の通りアプリケーションの状態を記述。前回、data: function(){ … }で状態を記述したが、それのように記述。違いとしては、stateでは関数でなくオブジェクト形式。コンポーネントから`this.$store.state.count`でステートを直接参照することもできます。 const store = new Vuex.Store({  state: {  count: 0,  text: 'Hello, Vuex'  } })https://vuex.vuejs.org/ja/getting-started.htmlindex.js
ゲッター(getter)Vuexストアのステートを参照。前述のように `this.$store.state.count`のように参照もできますが、ゲッターを介して参照することでVuexの役割を明⽰化することに。コンポーネントからは`this.$store.getters.count`で参照できます。 const store = new Vuex.Store({  state: { … },  getters: {  count () {  return store.state.count  },  text () {  return store.state.text  }  } })index.jshttps://vuex.vuejs.org/ja/getters.html
ミューテーション(mutation)Vuexストアのステートを更新。第⼀引数(state)がステートになっており、第⼆引数に更新したい値。コンポーネントからは`this.$store.commit(ʻsetCountʼ, 10 )`で実⾏されます。 const store = new Vuex.Store({  …,  mutations: {  setCount (state, n) {  state.count = n  },  setText (state, payload) {  // 複数の値を渡す場合は、第⼆引数(payload)をオブジェクト形式  state.text = payload.text  }  } })https://vuex.vuejs.org/ja/mutations.htmlindex.js
アクション(action)Vuexストアのミューテーションをラッパーする。ミューテーションを使えば良いのではと思われますが、ミューテーションでは⾮同期を含めた処理を書かないようになっています。アクションでは⾮同期を含めた処理を書けるので、その中でミューテーションを実⾏します(引数の指定⽅法はミューテーションと同じ)。`this.$store.dispatch(ʻsetTextʼ, payload )`で実⾏されます。 const store = new Vuex.Store({  …,  actions: {  setText (context, payload) {  setTimeout(() => {  context.commit('setText', payload)  }, 1000)  }  } })index.jshttps://vuex.vuejs.org/ja/actions.html
(雑記) Vue DevtoolsVueの状態や要素をインスペクタで確認できます。Chromeの拡張機能としても公開されています。https://github.com/vuejs/vue-devtools#vue-devtools
Vue-Router
https://router.vuejs.org/ja/
Vue-Routerいわゆる、「コンテンツの交通整理」。ブラウザから受け取ったURLに沿って、然るページを返すことができるプラグイン。ルーティング設定から、シングルページアプリケーション(SPA)の構築に活⽤されています。
(雑記) Single Page Application (SPA)単⼀のWebページのみから構成することで、デスクトップアプリケーションのようなユーザ体験を提供するWebアプリケーションまたはWebサイトである。必要なコード(HTML、JavaScript、CSS)は最初にまとめて読み込むか、ユーザの操作などに応じて動的にサーバと通信し、必要なものだけ読み込みを⾏う(by Wikipedia)Ajaxによって、フロントエンドで部分更新ができるようになり、それによりページ遷移を⾏うことなくアプリケーションのようなUX体験ができるようになりました。→ 対応したコンテンツを表⽰させるためにURLを設定する必要があり、そこにVue-Routerが使われます。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%82%A2%E3%83%97%E3%83%AA%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3
Vue-Routerのインストール $ npm install vue-router1. vue-cliを使っている場合、プロジェクト作成時に選択可能。
最初から準備する場合は、Vue-Routerのサイトから
直接ダウンロード or 以下コマンドでインストール。2. npmでインストールした場合は、 JS側で以下のように読み込み、`Vue.use()`で使うことを明⽰化します。 ※ scriptタグを使っている場合は以下の記述は不要 import Vue from ' vue' import VueRouter from 'vue-router' Vue.use(VueRouter)
シングルページアプリケーションを作ってみよう(簡易版)
ルーティング設定①vue-cliで作ったものだと、以下の階層にルーティング設定が記載されています。/src/router/index.js
ルーティング設定②ルーティングによって切り替える表⽰領域は、以下のように<router-view/>タグを追加します。
URLによってコンテンツを切り替えるには①/src/components/ディレクトリにAbout.vueファイルを作成し、以下のように記述をします。 <template>  <div>  <p>Hello, Vue-Router</p>  </div> </template> <script> export default { } </script> <style> </style>About.vue
URLによってコンテンツを切り替えるには②ルーティング設定を⾏っている、index.js側に新たにURLを追加します。 export default new Router({  routes: [  {  path: '/',  name: 'HelloWorld',  component: HelloWorld  },  {  path: ‘/about', // /aboutにアクセスされたとき  component: About // Aboutコンポーネントを使う  }  ] })
URLによってコンテンツを切り替えるには③<router-view/>のエリア
URLにハッシュを表⽰させないようにするには①Vue-Routerはデフォルトでhashモードを使⽤しています。ハッシュを取り除いたURLで表⽰させるには、historyモードを使⽤します。※HTML5 History APIとサーバ設定の記述が必要 export default new Router({  mode: 'history',  routes: [  {  path: '/',  name: 'HelloWorld',  component: HelloWorld  }  ] })https://router.vuejs.org/ja/essentials/history-mode.htmlhttps://router.vuejs.org/ja/api/options.html#routes
URLにハッシュを表⽰させないようにするには②
アンカーでURL切り替えを⾏うには<router-link to=“(遷移先)”>タグを使うとアンカータグ(<a>)に変換。また、何かの処理をJSで⾏なったのち遷移させたい場合、`this.$router.push(ʻ(遷移先)ʼ)`をJS内に記述します。 <template>  <div>  <p>Hello, Vue-Router</p>  <router-link to="/">Top</router-link>  </div> </template> <script> export default { } </script> <style> </style>About.vuehttps://router.vuejs.org/ja/essentials/navigation.html
ページ切り替えにアニメーションさせたいここでも<transition>タグを使って、ページ切り替え時にアニメーションを追加させることができます。<router-view/>タグを<transition>タグで囲み、CSS側でトランジション・アニメーションを書きます。 <template>  <div id="app">  <img src="./assets/logo.png">  <transition name="fade" mode="out-in">  <router-view/>  </transition>  </div> </template>App.vuehttps://jp.vuejs.org/v2/guide/transitions.htmlhttps://router.vuejs.org/ja/advanced/transitions.html
(雑記) Vue-Router前回、コンポーネント(.vue)に関して「再利⽤可能なパーツの構造・⾒た⽬・振る舞いのセット」というくくりでお話ししてきました。例えば、ボタン、モーダル、etc…今回のVue-Routerではページであったりセクションのような形で⽤いられ、それの表⽰切り替えを⾏なっています。再利⽤である・⼩さい粒度という前提条件はなく、モジュール単位として管理するということで覚えると良いかなと思いました。なお、後述するNuxtのページ作成においても.vue形式で管理していくことになります。例えば、右図の⾚枠をコンポーネントとして管理したりとか。コンポーネントの粒度は作るものによって分かれます。
Nuxt
SPAのメリット・デメリットSPAに先のようなメリットの⼀⽅、デメリットもあります。メリット:- 同⼀ページ内で遷移 → Cookie, localStorageによるページ間の受け渡し処理が不要- 部分読み込みによるUX向上(アプリケーションのような体験)デメリット:- 初期読み込みのボリューム
(単⼀ページに⽐べ、読み込むアセットサイズが⼤きくなる)- JSで動的に切り替わるため、SEOのフォローが難
(googlebotでjsレンダリングも対応していると⾔われているが完全にOKとは⾔いがたい)→そうした課題に対し、近年サーバサイドレンダリングというワードが
Server Side Rendering (SSR)HTMLを構築する仕組みがブラウザとサーバで共通のものが⼊ってきていて、それを共通のロジックを使って動かす(Node.js⽇本ユーザーグループ 古川さん)http://www.publickey1.jp/blog/17/server_side_renderingserver_side_rendering_ng-japan_2017.html
(雑記) Server Side RenderingSPAだと、初期表⽰に⽐較的時間がかかる→ 初期描画前が⽩い画⾯ or ローディング画⾯を⼊れる必要がある→ 初期描画の処理をサーバ側で⾏ってしまおう→ 初期描画の処理をクライアントサイド(JS)で書いてるから、
  サーバにもJSのロジックを使おう(Node JS)Universal Javascript !(クライアント・サーバで共通のJSロジックを使う)初期表⽰以降は、SPAで動的に切り替えればいいよね!これがいわゆる、
SSRのメリット・デメリットSPAの課題をクリアできる⼀⽅でこんなデメリットも?メリット:- 初期描画のパフォーマンス向上- SEO対策(サーバ側で描画されるため、コンテンツがインデックス)デメリット:- Node.jsによるサーバ環境構築- 実例がそこまで多くないため、ハマったときのリカバーhttps://qiita.com/shibukawa/items/184d3101946ec4fa98c1https://lealog.hateblo.jp/entry/2017/07/10/073926
と、SSRいろいろ書いてしまいましたがVueでサーバサイドレンダリングできるフレームワークがあります。
https://nuxtjs.org/
Nuxtのインストール $ vue init nuxt-community/starter-template <プロジェクト名>1. Nuxt公式サイトからzipファイルをダウンロードするか、 vue-cliでテンプレートをダウンロード。2. プロジェクト名のディレクトリが作られるので、 ディレクトリに移動して`npm install`(yarnを使ってる⼈は`yarn`) $ cd <プロジェクト名> $ npm install (or yarn)3. 依存パッケージのインストールが完了したら、`npm run dev` $ nom run dev
Nuxtで開発環境をカスタマイズ① $ npm install —save-dev pug pug-loaderNuxtにはvue-loaderがあり、sassやpugといったプリプロセッサを導⼊できる環境が整っています。使うときには、パッケージをインストールしlang属性を追加します。例えば、htmlのテンプレートエンジンであるpugを使うには、https://ja.nuxtjs.org/faq/pre-processors.vueファイルの<template>タグにlang=“pug”を追加 <template lang=“pug”> p Hello,span Vue.js // <p>Hello, <span>Vue.js</span></p> </template>
Nuxtで開発環境をカスタマイズ②CSSのプリプロセッサを扱うには、pugと同様に、使うプリプロセッサとloaderをインストール。https://ja.nuxtjs.org/faq/pre-processors.vueファイルの<style>タグにlang=“sass”を追加 <style lang=“sass”> p  font-size: 16px;  span  font-size: 24px; </style> $ npm install —save-dev node-sass sass-loader
(雑記) Nuxtを使った所感- サーバサイドレンダリングを扱わなくても、開発環境として使える
(Vue-Router、Vuexがすでに組み込まれている)
- pagesのディレクトリ構造によってルーティングが⾃動設定
- webpack.config.jsに書かずプリプロセッサが使える
- 静的ファイルとしても出⼒可能
- CakePHPとかLaravelのようなサーバサイドフレームワーク
使ったことある⼈なら馴染みのあるディレクトリ構造
ありがとうございました

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