2023年11月の「第2回アジアプロ野球チャンピオンシップ2023」で日本代表に選出された佐藤輝明と森下翔太の阪神コンビ 阪神の佐藤輝明内野手(26)と森下翔太外野手(25)が来春3月に開催される野球の国・地域別対抗戦「ワールド・ベースボール・クラシック」(WBC)で日本代表「侍ジャパン」の打線の中核を担う可能性が高くなりました。ポスティングシステムを利用して米大リーグ移籍を目指すヤクルト・村上宗隆内野手(25)と巨人・岡本和真内野手(29)の決定がズレ込んでいることでWBC参加は不透明な状況に…。参加を表明しているドジャース・大谷翔平投手(31)は指名打者(DH)で1番が想定されていて、クリーンアップに虎の看板2人が並ぶプランが現実味を帯びてきました。
14日の契約更改交渉で推定年俸2億1000万円でサインした阪神・森下翔太とにかく凄いことになっています。阪神の〝暖冬更改〟です。14日には森下が1億3200万円増の年俸2億1000万円(推定=以下同)でサインしました。「全力でやった結果、こういう評価をしていただいている。やり切って、あとは評価をしていただくだけ。驚きとか、びっくりとか、そういうものは全くなかったです」と誇らしげな表情を浮かべました。
これで今オフの更改で年俸1億円以上でサインした選手は近本(5年総額25億円で1年換算5億円)、大山(5年契約の来季2年目で3億4000万円)、1億5500万円増の中野と西勇(来季は4年契約最終年)の3億円、これまた1億5000万円増の村上が2億3000万円。そして岩崎(来季が4年契約最終年)と1億1800万円増の石井が2億円です。伊藤将が1億4000万円、大竹が1億3000万円、ダウン提示の梅野が1億2000万円、岩貞と及川、15日に現状維持で更改した坂本(来季4年契約2年目)、トレードで加入した伏見(前日本ハム)が1億円で15選手となりました。
さらに原稿を書いている時点で未更改なのが佐藤輝(今季1億5000万円)と才木(今季1億2000万円)です。いずれも相当なアップ額が予想されますから、来季の1億円プレーヤーは17選手になることが確実。これは凄い!! いかに物価高の世の中で、昔に比べて貨幣価値が違うといっても、西宮市内の球団事務所の金庫の中が空っぽになるのでは? という妙な心配までしてしまいますね。
今季は85勝54敗4分けの貯金31で2位のDeNAに13ゲーム差をつけた独走V。日本シリーズではソフトバンクに1勝4敗で敗れましたが、セ・リーグでは断トツの強さを見せつけました。観客動員数も296万2268人はセ・パ12球団で1位です。チケット代、飲食、グッズ販売などの球場内収入や、阪神電車や阪神百貨店の収益、放映権などを合わせれば阪急阪神ホールディングスの収益は軽く100億円は超え、200億円に迫っている!? 頑張った選手達への還元が大盤振る舞いになっても不思議ではありません。
しかし、大枚を得た選手達には心構えも必要です。来季年俸には今季の活躍した成果報酬だけではなく、将来への期待料も含まれています。選手生活は今年で終わりではなく、貰った分だけ来年も頑張らなければなりません。そんなことは釈迦に説法…と叱られそうですが、懐の温かくなった選手達はそれをバネにして2026年シーズンも躍進して欲しいですね。
そして、虎が誇る佐藤輝、森下の主砲2人は来春、日本を背負って戦う気概も併せ持ってもらわなければなりません。なぜなら、来年3月6日の台湾戦(東京ドーム)で始まるWBCの1次リーグから侍ジャパンの打線をけん引するのは佐藤輝&森下になる可能性が高いからです。
現時点で侍ジャパンの井端弘和監督(50)は注目のメンバーについては「まだ決められない」と話していて、理由について「MLBからの連絡待ち」と説明しています。これは主催するWBCI(ワールド・ベースボール・クラシック・インク)がメジャー30球団に不公平感が出ないように出場選手数の平均化を目指して、調整を行っているからであり、さらに各球団の思惑も絡んできて人選に時間がかかっているからです。大谷が自身のインスタグラムで出場表明を行ったのが11月24日(日本時間25日)。それ以降、例えばカブスの鈴木誠也外野手、今永昇太投手やレッドソックスの吉田正尚外野手らの参加もまだ正式に発表されていません。