フジテレビ系「小さい頃は、神様がいて」(木曜後10・0)の主演俳優、北村有起哉(51)と共演の女優、仲間由紀恵(45)がすれ違い夫婦役でお茶の間の共感を集めている。劇中では離婚危機に直面していくが、対談では絶妙な掛け合いで互いの結婚観を楽しく語り合った。阿吽(あうん)の呼吸で2人が見せた素顔とは…。(ペン・橋本真緒、カメラ・土谷創造)
鈍感な夫とそれに思わずイラっとする妻。劇中では夫婦間のささいな摩擦をリアルに演じる2人だが、取材では一転。写真撮影時の決めカットで、北村が「(ファッション誌の)VOGUE風で行こうよ!」とおどけると、仲間もノリノリで反応。仲良くモデルさながらのポーズを決めながら笑い合った。
共演はテレビ朝日系時代劇「ドラマSP 上意討ち~拝領妻始末」以来12年ぶりだが、息ぴったり。歳月を感じないことに北村は「(昨年の)能登半島地震のチャリティーで珠洲市の民謡を一緒に歌ったり、つながっていたことが大きかった」と振り返る。
ドラマは「子供が20歳になったら離婚する」と決めていた妻・あんと、それを忘れていた夫・渉の物語。劇中には夫婦の〝あるある〟が満載だ。
渉は食べ終わった皿は流しに置くだけで、北村は「渉はあれでミッション完了だから(笑)」。洗うまでが片付けと考える妻は無神経な言動に厳しい視線を送る。
北村「第1話を見て、こんなににらまれていたんだって思った」
仲間「当初は目線を送らずに意識の中でイライラする芝居をしていたんですけど、監督から『そこは渉を見てくれ』って言われて」
北村「どうせ渉は気付かないからってね」
思い当たる人には耳の痛い話だ。
作品は家族がテーマ。北村は「やっぱり作品で伝えたいのは夫婦のあり方」と力を込める。
北村は2013年、仲間は14年に、ともに役者同士で結婚。それぞれ2児の子を持つが、作品を通じて改めて家族について考えたことを聞くと、北村は「できるだけ考えたことを子供を含めて話せる時間を作ること。でも、それが意外と難しい」と苦笑。
仲間は「あんはキッチンに立つ時間がどうしても長いから、食事の時間が家族とずれるのもすごく分かる。間に合わなかったら私もキッチンでご飯を食べます。でも家族みんなで席に座ってご飯を食べたい願いも分かる」とし、家庭と仕事の両立については「簡単ではないけど、やっぱりどっちも大切にしていきたい。その時々でバランスを取って、できる限り家のことにも目を向けて会話をしていく意識を大事に」と明かした。