ヤンキース戦の4回、安打を放つレッドソックス・吉田=ニューヨーク(AP=共同) ア・リーグ、ワイルドカード(ヤンキース4―0レッドソックス、2日、ニューヨーク=竹濱江利子通信員)シリーズタイで迎えた第3戦にレッドソックスの吉田正尚外野手(32)が「4番・DH」でポストシーズン初先発出場。マルチ安打を記録するなど4打数2安打1三振だったが得点には結び付かず。チームもヤンキースに完敗し、シリーズ1勝2敗で今季終戦となった。
「今年が終わってしまうのは残念。チャンピオンリングを持っている選手はみんな素晴らしい経験だと言っていた。プレーオフに出られない選手もいる中チームで勝ち上がっていくのは素晴らしいこと。初出場し、最初のカードで負けたがそれを感じた3日間だった」
ポストシーズン初スタメンとなったこの日は打線がわずか計5安打に終わったヤンキース右腕シュリトラーから2安打を放った。2回の第1打席では真ん中に入ったカットボールを確実に捉え左前打。四回の第3打席には99・7マイル(約160キロ)の速球を捉え中前打を記録。しかし後続が続かず得点にはつながらなかった。
メジャー3年目で初のポストシーズン出場を掴んだ。第1戦では1点を追う七回1死二、三塁で代打出場。2番手右腕ウィーバーの初球を捉え逆転の2点打を打ちチームを勝利に導く大活躍。第2戦でも内野安打を放ち一塁へのヘッドスライディングする気迫も見せた。ポストシーズン3戦で7打数4安打2打点と調子も上がっていただけに悔しい終戦となった。
吉田は今季右肩のけがの影響で出遅れ7月に復帰。55試合に出場し長打15本の打率・266で9月は7戦連続安打と打撃の感覚を取り戻していた。今季について吉田は「数字だけ見たら寂しい結果だし、試合数も残念というのが正直なところ」と悔やみながらも「ただマイナスなことばっかり言ってもしょうがない。1年間まずは戦える体。あとは信頼を自分で勝ち取っていかないといけない。勝負の世界なので。そこじゃないかなと思う」と来季の完全復活を誓った。