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産経新聞:産経ニュース

      【ワシントン=黒瀬悦成】トランプ米大統領は2月28日、ロシアに侵略されたウクライナのゼレンスキー大統領とホワイトハウスで会談した。両首脳は会談の冒頭、記者団の前で険悪なやり取りを展開。その後、トランプ氏はソーシャルメディアに「ゼレンスキー氏は米国が関与した和平への用意ができていない」と投稿し、会談が決裂したことを明らかにした。ウクライナ和平への展望が一気に瓦解(がかい)し、後ろ盾である米国との関係が極度に悪化したウクライナがさらなる苦境に立たされるのは不可避な情勢となった。

      両首脳は会談でウクライナの鉱物資源の開発を巡る合意文書に署名する予定だった。だが、トランプ氏は部下を通じてゼレンスキー氏の退去を指示し、同氏は署名を行うことなく、不快な表情で早々にホワイトハウスを後にした。

      トランプ氏はソーシャルメディアに投稿した声明で、ゼレンスキー氏は「米国が交渉に関与することで優位に立てると感じているようだ」と指摘して不満をあらわにし、同氏が「米国に対して礼を失した」と主張。「和平の用意ができたら戻ってきて構わない」とも付け加えた。

      会談は、記者団による会談の冒頭取材の場で、両首脳に加えて同席していたバンス副大統領の間で言い合いが起きたことで突然険悪化。トランプ氏はゼレンスキー氏を「感謝が足りない」などと非難して「鉱物資源の合意に署名しなければ(ウクライナ問題から)手を引く」と通告する事態となった。

      第2次トランプ政権が1月に発足後、両首脳が対面で会談したのは初めて。

      ゼレンスキー氏は今回の会談で米国に自国の鉱物資源の開発を認めるのと引き換えに、戦争終結後のウクライナへの「安全の保証」の確約を得ることを目指した。会談の冒頭には鉱物資源の取引を提示したトランプ氏への謝意を示し、ロシアのプーチン政権によるウクライナの再侵略を阻止するために米国の防空支援などを要請していた。

      しかしトランプ氏は「まずは合意が先決だ」とし、「いかなる合意にも妥協が付き物だ」と主張。途中でバンス氏が割って入り、ロシアによるウクライナ侵略は同国にも責任があるとの趣旨の発言をしたことにゼレンスキー氏が反発を示したことが契機となり、感情的な応酬に発展した。

      トランプ氏はゼレンスキー氏に「お前たちは勝てない。俺たちのおかげで現状から脱出できる機会を得たのだ」とし、ロシアに抵抗するゼレンスキー氏を「第三次世界大戦を起こす危険を招いている」などと罵倒した。

      一方、ゼレンスキー氏は会談後、FOXニュースの番組で、口論は「双方にとりよくなかった」とし、トランプ氏との関係修復も「可能だ」と述べた。

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