日本維新の会の藤田文武幹事長は8日、大阪市内で記者会見し、衆院選(15日公示、27日投開票予定)の1次公認候補予定者158人(いずれも選挙区)を発表した。政界引退を表明した足立康史衆院議員の後任として、大阪9区に大阪府茨木市議の萩原佳氏(47)を擁立する。藤田氏は大阪府内19選挙区では、9区を除き比例代表との重複立候補を認めない方針も明らかにした。「背水の陣で臨む姿勢を有権者に示したい」と述べた。
藤田氏は足立氏について「維新政治塾1期生で机を並べて勉強した。政策にも明るく、非常に鋭い質問をする心強い先輩でもあった」と振り返った。一方で、国会論戦などで足立氏の発言がたびたび批判を招いた過去を念頭に「激しいやり取りやトラブルがあり、私も役職に就いてからは仲裁する役目もかなりしてきた」などと語った。
その上で、足立氏の引退について「少し寂しい思いもあるが、政治家の出処進退は自身が決めることだ。真摯(しんし)に受け止めたい」と述べた。
記者会見に同席した萩原氏は、9区での出馬を足立氏に連絡したかを問われ「話はしていない」と述べた。
足立氏は4月の衆院東京15区補欠選挙で、候補者が記載された機関紙を配布した党の対応について「公選法に抵触する恐れがある」とX(旧ツイッター)に投稿し批判。6月に党員資格停止6カ月の処分を受けた。衆院選には無所属で出馬することを模索していたが、維新が公認候補を擁立するため、不出馬と政界引退を決めた。










