文化庁は29日、新型コロナウイルスの影響により、世界文化遺産に推薦する候補の選定作業を令和2年度は行わないと発表した。新潟県の「佐渡島(さど)の金山」が有力視されていたが、地元が目指していた4年の登録は難しくなった。
国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会は、今年は中国・福州で6月29日から開かれる予定だったが、新型コロナの感染拡大で延期となり、新たな日程は明らかになっていない。
世界遺産委では推薦候補の登録審査のほか、今後の遺産登録に関する基本方針なども話し合う。文化庁は例年、その結果を踏まえて推薦候補の選定をしてきたが、委員会開催の見通しが立たないため国内での選定作業も進められないと説明している。



