【パリ=三井美奈、ベルリン=宮下日出男】「イスラム国」(IS)のシリアでの拠点ラッカが陥落し、欧州各国はIS入りした戦闘員の帰国に警戒を強めている。「テロ予備軍」となる危険があるためだ。
フランスのパルリ国防相はラッカ攻防戦さなかの15日、仏テレビで「戦闘員が戦死するのはよいことだ。できるだけ多くを無力化すべきだ」と述べ、シリア民主軍(SDF)によるフランス人戦闘員の殺害を容認する姿勢を示した。
ルモンド紙によると、マクロン仏大統領も「拘束者は少ない方がよい」として、投降者の帰国は阻止すべきだとの立場。帰国した場合、政府はテロ容疑で起訴する方針だ。
フランスからは欧州最多の約2千人がISに参加するために渡航。現在も約700人が残るとされる。特に注目されるのは、アブデリラ・イミシュ容疑者の行方。米仏両国がテロリストに指定する人物で、130人が死亡した2015年11月のパリ同時多発テロ、昨年3月のブリュッセル同時テロの立案に関与したとされる。
また、オランダ紙によると、同国で連立政権樹立を目指す4党は、ISからの帰国者にはジェノサイド(集団虐殺)容疑の訴追を視野に入れることで合意した。ISが民間人を「人間の盾」に使ったことは国際人道法違反に当たるとの立場からだ。




