『第45回日本アカデミー賞』会長功労賞を受賞した声優の野沢雅子（85）が、11日に都内で開催された授賞式に出席した。

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　会長功労賞は、長年にわたり多大なる貢献と顕著な実績をしるした映画人に対して贈られる賞。野沢は、映画人生を振り返り、「叔母の影響で3歳から芝居を始め、所属していた劇団の運営の助けになればと足を踏み入れた声優の世界。最初はお客様の反応が直に判（わか）る舞台が好きでしたが、今は声だけで命を吹き込む声優という仕事が最高だと思っています」とコメント。

　野沢は物心つく前から子役として映画などに出演。劇団に所属していた10代後半に洋画の吹替で声優デビュー。『鉄腕アトム』（1963〜66年）のゲスト出演以降、アニメーション作品の声優も務めるようになり、68〜69年放送の『ゲゲゲの鬼太郎』の鬼太郎役で初主演。『いなかっぺ大将』（70〜72年）の風大左衛門、『ど根性ガエル』（72〜74年）のひろし、『ガンバの冒険』（75年）のガンバ、『銀河鉄道999』（78〜81年）の星野哲郎などの人気アニメの主役を演じたほか、多数の作品に出演。86年から鳥山明原作の国民的大人気アニメ「ドラゴンボール」シリーズで主人公の孫悟空やその息子役などを演じており、日本を代表する声優の草分けの一人ながら現在も第一線で活躍し続けている。

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　授賞式の壇上では「声優というお仕事をしているので、台本さえあれば、すばらしい言葉がたくさん言えるですが、台本がないと何もいえない無口な野沢でございます。いままでずっと黙々とやってきて、長くやり過ぎたかなと思うくらい長くやっているんですが、長くやってきたおかげで、すばらしいお年玉のような賞をいただきました。本当にありがとうございます。これからもよろしくお願いします」と、喜びを語った。

　なお、会長功労賞はほかに、女優の草笛光子、映画字幕翻訳の戸田奈津子、記録・黒澤組プロダクションマネージャーの野上照代、衣裳・森英恵、俳優の山崎努（※崎はたつさき）が受賞した。