山のあなたに「幸」は住むのか?第2章 スウェーデン―すべての人のwell-beingを目指す包摂型社会―
高橋美恵子
「国民の家(Folkhemmet)」の理念を基に、100年にわたり階級差の撤廃と包摂型社会の実現を目指して発展してきたスウェーデン。その社会の特徴として、参加型の平等社会、尊厳ある共生社会、子どもの権利重視、環境との調和の4つが挙げられる。1970年代以降、個人別課税や男性の育児休業導入などにより男女平等を推進し、主権者教育やエビデンスに基づく政策形成が民主主義と挑戦文化を支えてきた。難民・移民の統合や再挑戦を可能にする仕組みも整備され、人々に安心と満足をもたらしている。日本の社会や政策課題を考える上で、スウェーデンの事例は重要な示唆を与えるものだ。
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