エヌビディアCEOが訪中を計画 中国向けAI半導体の9月発売にらむ
米半導体大手エヌビディアは中国向けに特別に設計した人工知能(AI)半導体を9月にも発売する計画だ。ジェンスン・ファン最高経営責任者(CEO)が訪中し、中国市場に注力する姿勢を改めて打ち出すことも検討している。 米国の対中輸出規制に対応計画に詳しい関係筋によると、中国向けに発売する半導体は既存の「RTX PRO 6000ブラックウェル」の派生バージョンで、トランプ米大統領が強化した対中輸出規制
トランプ効果に乗る米フォックス、試練はこれから(Lex)
2024年11月にトランプ氏が米大統領に再選されて以来、米メディア大手フォックス・コーポレーションの視聴率は上昇を続けている。前身である21世紀フォックスが米ウォルト・ディズニーにコンテンツ事業の大半を売却し、現在は主にニュース・スポーツメディア企業になったフォックスの株価は、過去1年で63%上昇した。これは、ライバルのケーブルニュース局、MSNBCやCNNの親会社である米通信・メディア大手コ
経済同友会の新浪氏、日本の対米関税交渉「間違いあった」
トランプ米大統領がアジアで最も緊密な同盟国に25%の関税を課すと発表したことを受け、日本の有力経済団体である経済同友会のトップは、政府の対米通商交渉戦略に「間違い」があったと述べた。経済同友会の代表幹事を務める新浪剛史・サントリーホールディングス会長は、日本側が関税の完全免除を求め続けたことでトランプ氏は「裏切られた」と感じたのかもしれないと指摘した。交渉チームがもっと柔軟な姿勢を示していれば
英高速鉄道は「費用に見合う効果なし」 政府が報告書
英国が73億ポンド(約1兆5000億円)をかけて建設した同国初の高速鉄道サービス「ハイスピード1(HS1)」の開業から16年たつが、HS1が沿線の南東部で「費用に見合う効果をあげられていない」との報告書を政府がまとめていたことが明らかになった。担当大臣らが2年間内容を伏せていた報告書は間の悪いタイミングで公表された。英国では現在、HS1よりはるかに規模が大きく、ロンドンとその北西部に位置する同
ドイツ政府、重工業向けに40億ユーロの電力補助金検討
ドイツ重工業の競争力を強化するというメルツ首相の公約の一環として、ドイツ政府がエネルギーを大量に消費する企業向けの数十億ユーロ規模の補助金を支給する方法を模索している。この措置は、戦後最長の景気停滞が見込まれるユーロ圏最大の経済大国であるドイツを活性化させるために重工業産業の電力コストを引き下げようとする取り組みの一環だ。だが、連立政権協定に盛り込まれていた家庭向け電力税の引き下げが予算上の
Z世代で広がる飲酒 生活費危機の後退も背景に
ベビーブーム世代が飲酒を控える一方で、Z世代の間では飲酒が広がっている。大規模な最新調査でそうした事実が明らかになり、若年層のアルコール離れが酒類業界の衰退を招いているとの定説に疑問を呈した格好だ。英酒類調査会社IWSRが15の主要アルコール飲料市場で2万6000人以上を対象に調査した。その結果、Z世代の回答者(法律で飲酒が認められている年齢から27歳まで)の73%が直近6カ月の間にアルコール
ナイキ再生は短距離走ではなくマラソン(Lex)
どの尺度で見ても、この1年は米スポーツ用品大手ナイキにとって悲惨な年だった。2025年5月期の売上高は前の期比10%減となり、1987年の同18%減に次ぐ同社史上2番目の大幅な減収を記録した。通期の純利益は前の期からほぼ半減し、1980年の上場以来、最大級の落ち込みとなった。投資家がスニーカーのひもをしっかりと結んで逃げ出すのにそれだけではまだ足りないと言わんばかりに、ナイキは26年5月期の通
米欧の観光客が欧州に殺到 観光公害の懸念高まる
この夏、欧州の人気観光地では、記録的な数の来訪者が見込まれている。米国や中東を敬遠した旅行者が押し寄せ、オーバーツーリズム(観光公害)の懸念が一段と高まっている。欧州の主要観光地で来訪者が増えているのは、欧州域内からの旅行者による影響もあるが、それ以上に、新型コロナ禍の収束後、米国からの旅行者が急増している影響が大きいとアナリストは指摘する。欧州観光、記録的な夏へ米国政府観光局(NTTO)
銀の輝きは金を超えるか 安全資産と成長期待を両立(Lex)
輝いているのは金(ゴールド)だけではない。戦争と地政学的な変化によって投資家が安全資産に逃避する中、やや劣る兄弟である銀(シルバー)も同様に好調だ。金銀の価格はともに、年初来約20%上昇している。両者が同じ動きをするのは珍しい。いずれも古来、貨幣や宝飾品に使われているが、銀はより身近な金属だ。埋蔵量は金の20倍近くあり、電子機器から太陽光発電パネルまで産業向けの用途は幅広い。銀が経済成長と密
Microsoft、AI搭載の医療ツール開発 診断成功率「医師の4倍」
巨大テック企業の米マイクロソフトは、人工知能(AI)搭載医療ツールを開発した。複雑な疾患の診断における成功率が人間の医師の4倍に上るとしており、治療を加速させられると同社が考える研究の成果を発表した。「マイクロソフトAIダイアグノスティック・オーケストレーター(MAI-DxO)」と呼ばれるツールは、同社のAI研究開発部門を率いるムスタファ・スレイマン氏によって2024年に創設されたAIヘルス部