ヤクシマスギバゴケ絶滅 環境省、レッドリスト改訂
環境省は18日、絶滅の恐れがある野生生物をまとめたレッドリストの改訂を公表した。鹿児島県の屋久島を産地とする「ヤクシマスギバゴケ」は過去50年前後の間に生育の情報が得られないため、絶滅したと判断した。
環境省によると、ヤクシマスギバゴケは屋久島の数カ所が産地として知られ、森林伐採が影響して消失した産地もあった。絶滅危惧Ⅰ類とされてきたが、1973年以降、確認されていない。

北海道の礼文島では絶滅危惧ⅠB類とされていた植物「レブンアツモリソウ」の生育数が回復し下位の準絶滅危惧に変更。園芸的価値が高いために過度に採集されて減少し、礼文町や国が生育環境改善などに取り組んだ。開花数は2016年の約3千から21年に約5400となった。
植物、菌類の絶滅危惧種は20年に公表された前回リストの2270種から2063種へと減少した。個体数の回復や新たな分布の発見などがあったという。
レッドリストはおおむね5年ごとに見直し、今回は植物、菌類について先行して評価。動物などの改訂は25〜26年度に公表する予定。〔共同〕
関連キーワード