【杉山匠海〈上〉】スケート熱の高まり、アイスダンスへの挑戦 そして人生の選択
日刊スポーツ・プレミアムでは、毎週月曜日にフィギュアスケーターのルーツや支える人の信念に迫る「氷現者」をお届けしています。
シリーズ第60弾は、杉山匠海が登場します。小学校5年生で競技を始めてから、主に岡山を拠点に活動。文武両道を貫きながら、ノービス時代から全国大会で活躍してきました。全2回の上編では、スケートへの熱が高まった中学時代までを振り返ります。(本文敬称略)
「また、何か始めないと…」。1年間の京都生活から故郷の岡山に戻った杉山は、新たに打ち込める〝何か〟を探していた。もともとおとなしい性格で、特段活発だったというわけではない。どちらかといえば、文武両道を良しとする母親の美学に影響されたところが大きかったと思う。
水泳、柔道、フラッグフットボール…。小学5年生にしてさまざまなスポーツを経験してきたものの、正直なところ、どれもマイペースな杉山の肌には合わなかった。「何か違う…」という違和感から、嫌いな宿題を「ちょろまかしてしまう」のと同じように、練習をずる休みしてしまうこともあった。でも、だからといって、習い事をしない生活なんて考えられない。次に挑戦するのは何か―。そこで選ばれたのが、フィギュアスケートだった。