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複利計算を“暗算”で行う3分LifeHacking

もし100万円を12%の金利で預けた場合、6年経つと資産は約200万円……。こんな、資産運用や借金の概算をざっくり暗算する方法を紹介しよう。

»2007年02月23日 11時00分 公開
[斎藤健二ITmedia]

 投資をしようと思い立ったり、家を買うなど借金をしたりするときに、必ずついて回るのが複利計算だ。5%の金利であっても、その利子についてさらに利子がつくことで、資産や借金の額が急速に大きくなることを“複利”という。

 普通に考えれば、100万円に最初の1年で5%の利子がついて105万円。2年目は105万円に5%の利子がついて、110万2500円、3年目は110万2500円に……という計算になる。電卓でも(金融電卓でない限り)同じように計算しなくてはならず、面倒なことこの上ない。

 ただしいわゆる“投資”をかじったことのある人なら、「72の法則」を聞いたことがあるだろう。これは、72を利率のパーセントで割ると、資産や借金が2倍になる年数が分かるというものだ。例えば、100万円を毎年6%で運用すると、12年で201万2196円となり、ほぼ2倍となる。

 30年ほど前は郵便局定期預金の利率が7%程度あって、「10年で貯金が2倍になる」といわれていたが、これも72÷7=10.2という計算で表される。

 3000万円を金利2%で借金した──。この場合、返さなければいけない額は、72÷2=36。つまり36年で額はだいたい2倍となる。住宅など35年ローンの場合、毎月の支払いによって徐々に元本も減っていくので、約4000万〜4500万円程度の合計返済額となる。※初出で住宅ローンの場合の計算方法が誤っておりました。お詫びし、訂正させていただきます

資産を3倍にするには?

 同様に、では資産が3倍になるのにかかる期間はどれくらいか。これは「114の法則」という。同じく114を利率で割れば、だいたいの3倍になる年数が分かる。

 ちなみに4倍は、2倍のさらに2倍だから、72の法則で出した年数を2倍すればいい。また、2倍になるのにかかる年数の約半分の年数で投資を止めた場合、1.4倍少々に増えている。先ほどの100万円を6%で運用すると、2倍の200万円になるにはだいたい12年かかるが、6年目には142万円程度になっているということだ。

 では、いったいどうして72の法則や114の法則が成り立つのだろうか。

複利計算の近似式

 数式で考えると、利率をr、年数をNとした場合、資産の増加は、

  • A(1+r)^N

 という式で表される。利率が0〜15%程度の場合、この式は、

  • 1+rN+1/2(rN)^2

 という式が近似式となる。

  • 72÷利率=2倍になる年数

 とは、利率×年数=0.72(※パーセントなので100分の1する)という意味でもあるので、rN=0.72と置いて近似式を計算すると1.972となり、ほぼ2倍になっていることが分かる。

 数式を日本語にしてみると、「利率と年数を掛けて1を足す。利率と年数を掛けて2乗して半分にする。その両方を足すと資産の増加率となる」わけだ。72/114の法則ほど簡単ではないが、これを覚えておけば、けっこう暗算が可能になる。「10%の利率で10年借りない?」 と言われても、これがだいたい2.5倍くらいの合計支払いだということが分かるわけだ。

 上記の計算を暗算するとき、問題となるのがやはり2乗の部分。さて、下記の公式を覚えているだろうか。これを使えば2乗の暗算は簡単にできる。

 (A+B)^2=A^2+2AB+B^2

 たとえば14の2乗は、10^2+4^2+2×10×4=100+16+80=196──となるわけだ。


 ちなみに、利率が小さい場合しか72の法則はうまく働かないのに注意。例えば、利子が36%ついても2年ではまだ2倍に達しないし、72%の利率でも1年で2倍にならないことは明らかだ。

複利計算早見表
年数\利率0.5%1%2%3%4%5%6%7%8%10%
11.011.011.021.031.041.051.061.071.081.10
21.011.021.041.061.081.101.121.141.171.21
31.021.031.061.091.121.161.191.231.261.33
41.021.041.081.131.171.221.261.311.361.46
51.031.051.101.161.221.281.341.401.471.61
61.031.061.131.191.271.341.421.501.591.77
71.041.071.151.231.321.411.501.611.711.95
81.041.081.171.271.371.481.591.721.852.14
91.051.091.201.301.421.551.691.842.002.36
101.051.101.221.341.481.631.791.972.162.59
111.061.121.241.381.541.711.902.102.332.85
121.061.131.271.431.601.802.012.252.523.14
131.071.141.291.471.671.892.132.412.723.45
141.071.151.321.511.731.982.262.582.943.80
151.081.161.351.561.802.082.402.763.174.18
161.081.171.371.601.872.182.542.953.434.59
171.091.181.401.651.952.292.693.163.705.05
181.091.201.431.702.032.412.853.384.005.56
191.101.211.461.752.112.533.033.624.326.12
201.101.221.491.812.192.653.213.874.666.73
211.111.231.521.862.282.793.404.145.037.40
221.121.241.551.922.372.933.604.435.448.14
231.121.261.581.972.463.073.824.745.878.95
241.131.271.612.032.563.234.055.076.349.85
251.131.281.642.092.673.394.295.436.8510.83
261.141.301.672.162.773.564.555.817.4011.92
271.141.311.712.222.883.734.826.217.9913.11
281.151.321.742.293.003.925.116.658.6314.42
291.161.331.782.363.124.125.427.119.3215.86
301.161.351.812.433.244.325.747.6110.0617.45
311.171.361.852.503.374.546.098.1510.8719.19
321.171.371.882.583.514.766.458.7211.7421.11
331.181.391.922.653.655.006.849.3312.6823.23
341.181.401.962.733.795.257.259.9813.6925.55
351.191.422.002.813.955.527.6910.6814.7928.10
もっと正確な複利計算をしたい──という人のために用意した。縮小コピーして手帳にでも貼っておけば、金融に強いところを見せられるかもしれない

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