賃貸物件選びでは、手取りの3分の1を目安に家賃を設定し、総コストを見積もることが大切です。駅からの距離、騒音、収納、家具配置、コンセント位置、間取り、設備の使用頻度や防音性、日当たり、風通し、入居者のマナーも検討しましょう。

不動産会社選びは、仲介手数料、サービスなどが重要で、特典や支払い方法は会社により異なります。大手は特典が多く、地域密着型は柔軟な交渉が可能といった特徴があります。営業時間、口コミ、担当者の質も選定のポイントです。おとり物件に注意して、効率的な部屋探しをしましょう。

住まい探しにかかる期間は1週間から3ヶ月ほどです。スムーズに進めるには、インターネット検索の際は条件を柔軟に。物件が見つかったら、内見、審査を経て契約となります。引越しは複数社の見積もりを比較して検討し、転居前後に必要な手続きも忘れずに進めます。

住まい探しのポイント

住まい探しには押さえておきたいポイントがあります。理想の住まいを見つけるために、事前にチェックしておきましょう。

家賃はどれくらいに設定すればいい？

家賃は収入の３０～25%が目安とされています。初期費用は家賃の5〜6ヶ月分ほどかかり、たとえば家賃6万円の物件では60万〜70万円が必要な計算です。また一人暮らしの平均生活費は、地域や年齢により異なります。節約したい場合は、自炊や無駄遣いの削減、格安SIMの利用などを検討しましょう。

総務省統計局の２０２１年のデータによると、住居費を除いた一人暮らしの生活費は平均13万2,813円ですが、実際には地域や年齢、性別により差があります。家賃は手取りの3分の1以下が目安ですが、生活費や貯金を考慮した上で決めるようにしましょう。家賃の安い物件を探すなら、立地や設備に注目して調べてみましょう。

家賃は手取り収入の約30%が目安とされていますが、生活費をシミュレーションしてみると、手取り15万円で家賃4.5万円は厳しい可能性があります。20万円の場合は6万円の家賃でもある程度余裕があり、25万円なら7.5万円の家賃でもかなり余裕が持てます。ただし、生活水準を一度上げると下げにくいため、余裕があるからといって家賃を増やすのではなく、貯金を増やす方が堅実です。収入減の可能性にも備え、無理のない家賃の部屋を選ぶことが大切です。

エリア選び

住まい選びでは、通勤利便性や家賃相場を考慮して情報収集を。周辺環境、治安、街の雰囲気をリサーチし、優先順位を決めてエリアを絞り込みます。実際に街を歩いて雰囲気を確かめることも重要です。生活スタイルに合った街選びができるように心掛けましょう。

エリアの治安は「犯罪情報マップ」などで調べるとともに、実際に近隣を歩いて確かめることが重要です。特に夜間の安全や交通安全性には注意しましょう。物件入居者のマナーは、共用スペースの使われ方で判断することができます。よく知らないエリアへ引越す際は、LIFULL HOME’Sの「まちむすび」なども利用して、地域の特徴を客観的に把握するとよいでしょう。

ハザードマップは、災害時の避難行動に役立つ地図であり、国や地方自治体、地域住民の協力などによって作られています。東日本大震災を受け、その重要性が見直されました。各地の洪水、土砂災害、津波などの危険性や、避難所、避難経路などが示されています。災害に備えて、ハザードマップを確認し、避難経路を複数確保することが推奨されており、実際に歩いて安全性を確認することも大切です。

総務省統計局による平成30年の調査では、全国平均の家賃が約5.6万円なのに対し、東京都は約8.1万円と、高いことが明らかになっています。東京ではエリアによる家賃の差が大きく、賃貸物件を選ぶ際には家賃と立地のバランスを考慮することが重要になります。住居費を節約するには、家賃相場を把握すること、敷金・礼金のない物件やフリーレント物件、仲介手数料の安い物件を選ぶことなどが有効です。

東京23区内で家賃相場が比較的安いのは練馬、足立、葛飾、江戸川区などです。交通利便性を考慮しながら穴場を探してみましょう。23区外の場合は、家賃と最寄り駅へのアクセスを総合的に検討する必要があります。また、治安が良い場所は家賃が高い傾向があります。乗り換えが多い駅周辺にも手頃なエリアが存在するので、希望の駅だけでなく隣の駅などもチェックしてみるとよいでしょう。

賃貸物件の間取り図には、特殊な記号や略語が使われています。「PS」はパイプスペース、「UB」はユニットバス、「S」はサービスルームなどの略です。間取り図を見るときには、略語の意味を理解したうえで、部屋の広さや形状、収納スペースの有無などを確認しておくとよいでしょう。間取り図では分からない日当たりや騒音などの環境は、実際に内見することでチェックできます。

収入証明書は、家賃の支払い能力を示すための書類で、市区町村が発行するもの、勤め先が発行するもの、自営業の人などが自分で準備するものなど複数の種類があります。入手には10日ほどかかる場合もあるので、大家さんや管理会社に必要な種類を確認し、事前に準備をしておきましょう。

契約時

初期費用

家賃と並んで気になるのが初期費用です。初期費用にはどのようなものが含まれるのか、節約するにはどうすればいいのかなど、知っておきましょう。

初期費用

敷金・礼金

引越し時の手続き

引越しに欠かせないのが諸手続きです。引越す前にやっておくべきこともあるので、早めに確認しておきましょう。

生活費

一人暮らしとなると、今の収入で生活していけるのか、金銭的な不安を感じる人も多いでしょう。手取り別に適正家賃や生活費を見てみましょう。

手取り別・家賃、生活費のシミュレーション

光熱費

一人暮らしのトラブル

一人暮らしではトラブル対応も自分で行わなければなりません。どのようなトラブルが考えられるか、またその対応について知っておきましょう。