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「銅=清潔」をデザインで訴求!古河電気工業×富士通エクスペリエンスデザイン部が仕掛ける「銅の普及」いかに実現するか(前編)

「銅=清潔」をデザインで訴求!
古河電気工業×富士通エクスペリエンスデザイン部が
仕掛ける「銅の普及」いかに実現するか(前編)
掲載日 2021年9月17日
2021年11月4日追記
富士通製品のデザインを担うエクスペリエンスデザイン部が、社外のお客様へのデザインサービス提供を開始した。単なるデザイン制作ではない。これまでの製品開発で培ってきた経験を活かした、UXを起点とする総合デザインサービスだ。
その第一弾となるプロジェクトが、古河電気工業株式会社様の主要製品の一つである「銅箔」の認知度向上を目指したノベルティのデザイン。銅が持つ抗菌性能を活かした「抗菌箸袋」「抗菌シール(アルコールボトル用)」「銅箔をパッケージにした菓子」などのアイテムを製作、すでに一部配布も行っている。
古河電気工業様にとっても、またエクスペリエンスデザイン部にとっても前例の無い取り組みの舞台裏を、銅箔営業部長の森井様、プロジェクトリーダーの玉岡様、エクスペリエンスデザイン部 部長の吉橋、担当デザイナー小池の4人が語った。
- ※本稿は前後編になります。後編はこちら >
- ※本取り組みの成功を機に、ビジネス拡大を目指し、問い合わせ窓口を新規開設しました。お問い合わせはこちら >
前編のポイント
- コロナ禍、銅の抗菌性能に光が当たるも世間一般の認知度は高くないことが明らかに。
- デザインの力で現状を変えようと、古河電気工業様がエクスペリエンスデザイン部に協力打診。
- デザイン思考に基づくアイデアの数々が、古河電気工業様の心をとらえた。
インタビュイープロフィール
- 森井 暁 様 :古河電気工業株式会社 機能製品統括部門 銅箔事業部門 銅箔営業部 部長(プロジェクト当時)
- 玉岡 弘行 様 :古河電気工業株式会社 研究開発本部 コア技術融合研究所 先行開発センター第一課 課長(プロジェクト当時)
- 吉橋 健太郎 :デザインセンター エクスペリエンスデザイン部 部長
- 小池 峻 :デザインセンター エクスペリエンスデザイン部 デザイナー
部署名・肩書は取材当時のものになります。
意外と知られていない銅のチカラ――デザインで認知度の壁を突破!?
——— 初めに、今回のプロジェクトが立ち上がった経緯を教えてください。
森井: そもそもの発端は、新型コロナウイルスが流行し始めてマスク不足が問題になっていた2020年春に遡ります。銅には高い抗菌性能があるので、「我々の製品である銅箔を応用してマスクを作れば、社会のお役に立てるのでは?」と考えたのです。事業部と研究開発本部が一緒にいろいろなアイデアを出しながら、可能性を模索していました。
玉岡: その頃、アメリカの疾病対策センターの調査で、銅の表面に付いた新型コロナウイルスの生存期間は他の物質に比べ顕著に短い(注)ことがわかるなど、銅の持つ抗菌性能がにわかに注目され始めていたことにも背中を押されました。そこで、実際に銅箔を応用したマスクを試作し、感染対策へのニーズが高い航空会社さんや、マスクメーカーさんを訪問。皆さん一様に、コンセプトや性能については好意的な評価をくださるのですが、「例えば機内で銅箔製マスクを受け取った人が、わざわざ付け替えますかね?」という投げかけをされまして…。要は、「銅=清潔」という認識が一般に広く共有されていなければ、配ったところで使ってもらえないという話ですよね。そもそもターゲットにしようとしている人たちが、銅箔を見たことがない、触ったこともない、銅箔自体の認知度が低いことも痛感しました。こうした経緯があり、銅箔でプロダクトを作る以前に、銅箔そのものをもっと知ってもらうための発信や働きかけが必要だろう、との考えに至りました。
- (注):プラスチックとステンレス表面は2~3日、ボール紙表面は24時間、銅表面は4時間。(米疾病対策センター、カリフォルニア大学ロサンゼルス校、プリンストン大学の研究チームが米医学誌『ニューイングランド医学ジャーナル』に発表)
森井: マスク以外にも、どこにでも貼れる銅のシートのようなものも試作しましたが、そちらもピンと来なかった(笑)。そんな紆余曲折を経て、2020年冬にデザインセンター エクスペリエンスデザイン部さんとの縁が生まれたんですよね。
古河電気工業株式会社 森井様吉橋: 前提を少しお話しすると、富士通デザインセンターは、富士通社内にデザイン思考をインプットしていくことと、我々自身のデザインスキルを今後のデジタル社会に適応可能なかたちで磨き上げていくことを目指しています。そうした中、我々エクスペリエンスデザイン部は、昨年来、自分たちの強みやスキルを活かして社外のお客様との協業にもチャレンジし始めたところでした。古河電気工業様(以下、古河電工様)には、昨年12月に各研究所長やセンター長の皆様を対象に我々のデザインサービスについてプレゼンする機会をいただき、それがきっかけで今回のプロジェクトのお話を頂戴しました。
デザインセンタ― 吉橋玉岡: 銅箔の認知度の低さを実感してから、「デザインの力で何とかならないか」という想いはずっと持っていたので、私たちにとってまさに渡りに船という感じでした。
森井: 実は、富士通さんには当社の銅箔をお使いいただいていて、スーパーコンピューター「富岳」の基板にも入っています。ですから、当社にとって富士通さんはもともと近い存在。エクスペリエンスデザイン部さんとの出会いは、願ったり叶ったりという感じでしたね。
湧き出すアイデア! 未知の領域でも「デザイン思考」が真価を発揮
——— ノベルティ誕生に至るまでには、どのようなやりとりがあったのでしょう?
玉岡: 初めに私からは、広い層に「銅=清潔」を訴求するような銅箔の使い方と、その普及方法をデザインしてほしいとリクエストしました。普及は、できれば当社の銅箔ユーザー、お客様のお力も借りられるような形で。お伝えしたのはほぼそれくらい。あとは、サンプルとして銅箔の現物をお送りしました。
吉橋: 普段我々が手がけているのは、パソコンやスマホのように製品のイメージがすでに存在する中でのデザインですが、今回は、銅箔を使って「銅=清潔」をいかにデザインするかがテーマ。メンバー全員、銅箔を目にするのも初めてで「どうしたものか…」という状態からのスタートでした(笑)。
デザインセンタ― 小池小池: 銅箔を使ったノベルティだけではなく、プロモーションや製品適用など、初めは広い切り口でのご提案を意識していました。それから、古河電工様のお客様やエンドユーザーから見た時に、どんなことが面白かったり、嬉しかったりするのかという点。アイデア出しでは、デザイン思考のバックボーンである利用者起点の発想を大切にしていました。

玉岡: 初期のやりとりで、「お弁当に使うバラン」のアイデアが出てきた時はハッとしました。私たちの頭の中では、「食」の領域と銅箔はとても距離がありましたから。普通、人が特に気にもとめないバランが、もし銅の色をしていたら…という発想、いい違和感というか、私はすごく好きでしたね。そのほかにも、使い手の感覚や体験を想像できるようなご提案をたくさんいただいて、さすがだなと。
初期アイデア「銅箔のバラン」。弁当内の衛生を保つ機能を持つ。
古河電気工業株式会社 玉岡様森井: 「銅ぞ、よろしくお願いします」のコピーがついた小判型のお菓子も、最高にウケたものの一つです。オンライン会議中にいったんマイクをオフにするくらい笑いました(笑)。あの発想は、絶対に私たちの中からは生まれなかった。自分たちだけで考えると、すぐ工業資材系のアイテムに話が行ってしまうので。
「どうぞ」と「銅」がかかったクスリと笑えるコピーだが、洗練されたデザインがバランスを取っている吉橋: 当社と一緒で古河電工様も真面目な方が多いイメージだったので、小判については、失礼にならないだろうかと恐る恐るでしたが(笑)。
森井: 当初想定していた、衛生面の訴求とは異なる切り口でのご提案をいただけたのも、とても良かったと思っています。当社としても、実用一辺倒ではないアプローチにチャレンジするきっかけになりました。
- ※本稿は前後編になります。後編では、印象に残った事柄や、ノベルティ完成「後」の展開についてお聞きしています。
プロジェクトメンバー
デザインセンター
小池 峻
岩田 永太郎
南澤 沙良
村島 琴美
