
桜まつり実行委「見に来ないで」ソメイヨシノ老齢化で苦渋の“まつり中止” 毎年10万人が訪れる花見の名所
名古屋では、2025年2月の寒波の影響などで、早咲きの「オオカンザクラ」の開花が遅れました。三重県四日市市では、恒例の「桜まつり」が中止になるなど、まもなくやってくる桜の季節に影響が出ています。
■寒波等の影響で…名古屋城の「梅の花」咲き始めが約3週間遅れる
名古屋城では、春の訪れを告げる梅の花が見頃を迎えています。

13日、名古屋の最高気温は17.9℃と、4月上旬並の暖かさとなりました。
来場者:
梅をやっと天気になったので見に来てみました。すてきです。命が延びます。
2人組の来場者:
気温は、歩きやすく過ごしやすくていいんじゃないですかね。
上着をいまロッカーに預けてきて。

名古屋城には、白い花の「長束(なつか)」やピンクの「難波紅(なにわこう)」などおよそ60本の梅が植えられていますが、2月の寒波の影響などで、咲き始めが平年より3週間ほど遅れたといいます。
■早咲きの「オオカンザクラ」名古屋で前年より1カ月ほど遅い開花に
早咲きで知られる名古屋市東区の「オオカンザクラ」は、2024年は2月19日に開花していましたが、2025年は3月12日でした。

オオカンザクラの開花を記録している東区役所によると、開花は3月上旬が多く、2025年はやや遅れ、少し遅い春の訪れとなりました。
男性:
暖かいのでもう咲き始めているかなと思ったんですけど、まだ全然。
■原因は“桜の老齢化”…10万人が訪れる「桜まつり」が中止に
お花見シーズンを前に、苦渋の決断を迫られた町があります。

三重県四日市市の桜の名所・海蔵川(かいぞうがわ)には、1.5キロの堤防におよそ500本のソメイヨシノが植えられていて、桜の季節に毎年開かれる「海蔵川桜まつり」には、およそ10万人が訪れてライトアップも行われます。

しかし、2025年の桜まつりは中止となりました。原因は「桜の老齢化」です。
海蔵川桜まつり実行委員会の羽場誓司会長:
まつりは危ないので中止、危険を排除することができないので。枝が腐っていますよね。中は空洞になっています。枝とか幹が倒木する可能性があるということで。

昭和20年代から、地元の住民らによって植えられたとされる「桜並木」は、老齢化が進み、延命に向けた取り組みが続けられてきました。
しかし、2024年7月に樹木医が診断したところ、およそ250本の老木の4分の3に、木が倒れたり枝が折れる可能性があると指摘され、祭りの中止を決めました。
四日市市民A:
まつりをやっていると人で賑わう。ここを通るたびに、春だなという感じがあって。寂しい感じはありますね。
四日市市民B:
華やかな桜ですよ。しょぼんとなる。

実行委員会は、2025年は仮設の駐車場やトイレを設置せず、桜を見に来ないよう呼びかけています。
海蔵川桜まつり実行委員会の羽場誓司会長:
散歩もしたいというのもあるんですけど「危ないのでご遠慮ください」とお願いしています。われわれとしては来年もしできればしたいと思うんですけど、それまでに危険が排除できればいいですけど。
(東海テレビ)

岐阜・愛知・三重の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。