春告げるホタルイカ漁解禁も異変? 定置網を埋め尽くす大量の魚とは
富山湾に春を告げるホタルイカ漁が1日解禁されました。
ただ、初日の水揚げ量は去年の2割以下にとどまりました。
1日午前4時前-。6隻の漁船が滑川漁港を出発し、沖合約1.5キロに仕掛けられた定置網が一斉に引きあげられました。
※阿部アナウンサー
「午前4時すぎです。波は穏やかで風はほとんどありません。今、漁師たちが一斉に網を引き上げていきます」
絶好のコンディションのなか、解禁となったホタルイカ漁。豊漁となった去年の初日は106キロの水揚げでしたが…。
※阿部アナ「定置網が引き上げられましたが、大量のマイワシがあがっています。青白い光は確認できません。そのかわり、マイワシが跳ねる音が聞こえてきます。一方、ホタルイカですが、6匹から7匹…数えるほどとなっています」
定置網にかかったのは大量のマイワシ。
マイワシは今年、豊漁で、漁業関係者の間では「マイワシのいる所にホタルイカが近づかない」とも言われています。
漁師たちは場所を移し、2カ所目の定置網を引きあげますが…。
※漁師「(網が)重たいイワシが下にたまっていて…」
マイワシで埋め尽くされていました。
※漁師
「(この船ではホタルイカが)1キロくらい。イワシのせいやちゃ…」
「イワシの水流みたいなので(ホタルイカが)入ってこれないないのでは…はぁ…」
1日水揚げされたホタルイカは18キロ。
豊漁だった去年の初日の2割以下にとどまり、過去10年で5番目でした。
※過去10年で最も豊漁だった去年の初日は106キロ
初日の値段は1キロあたり1万8900円と、去年初日の3倍以上の高値で
取引されました。(去年は1キロ5590円)
※(競り落とした)川村水産 川村雅江社長
「初日はちょっと少なかったんですけれど」
「豊洲や京都などどうしても欲しいという高めの市場に出したいと思います」
※第三定栄丸 水野豊船頭
「初日としては残念な結果、これから天候も良くなって気温も上がってホタルイカも増えると思う今後の漁に期待したい」
低調な滑り出しとなった初日のホタルイカ漁。
3日は天候不漁で漁に出られなかったのですが、2日は一転、豊漁でした。水揚げされたのは252キロ。直近3年の初日からの3日間で比較すると最も多くなりました。
県水産研究所は今年のホタルイカの漁獲量は平年並みと予想しています。
気になるのが、豊漁が続くマイワシとの関係なのですが、県水産研究所は「去年のようにマイワシとホタルイカがともに豊漁の年もあるので、その因果関係は不明」としています。
ホタルイカ漁は例年、4月下旬ごろにピークを迎え、6月ごろまで行われます。

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