
そろばん・暗算の世界で異才を見せる小学生の兄妹が宮崎市にいる。兄の大雅さん(12)は「全珠連フラッシュ暗算検定」最高段位10段に合格。妹の沙也さん(9)は県内最年少で「暗算検定」最高段位10段に合格した。2人は珠算塾で技術を磨き、毎朝15分間の練習を行う。お互いをライバル視しながら切磋琢磨する2人の成長が楽しみだ。
段位を極める

驚異的なスピードでそろばんをはじく2人。宮崎南小学校6年生の藤下大雅さん(12)と、妹で3年生の藤下沙也さん(9)だ。宮崎市のそろばん教室、曽我珠算塾で腕を磨く2人は、そろばんや暗算で数々の段位を持つ。

妹の沙也さんは2024年9月、県内最年少で、合格率1パーセント未満の暗算検定最高段位の10段に合格した。かけ算、わり算、そして見取り算を、それぞれ3分間で40問解く暗算検定。10段に合格するためには、それぞれ2問までしか間違えることができない難関だ。

一方、兄の大雅さんは、2024年10月に宮崎県内で初めて「フラッシュ暗算ネット検定」の10段に合格。

11月には、県内2人目となる「全珠連フラッシュ暗算検定」の最高段位10段に合格した。

フラッシュ暗算では、3秒間に出てくる3桁の数字15個の合計を計算できると、10段に合格できる。
藤下大雅さん:
難しい問題が正解になったら、「もうここまでできるんだな」みたいな達成感があって面白くなる。
記者も「フラッシュ暗算」に挑戦!

そこで、記者がその速さを体感!

「863」+「217」+「549」+「830」+「716」+「542」+「973」+「861」+「724」+「905」+「723」+「856」+「947」+「213」+「567」=「?????」
※注)3秒で15個の数字が表示された。

森山裕香子記者:
全然早くてわからなかったんですけれども・・・答えは?

藤下沙也さん:
1万486!

森山裕香子記者:
さて、どうでしょうか?正解!すばらしい!
ちなみに大雅さんの最高記録は、なんと1.87秒だという。1.87秒で3桁×15個の足し算をどうやって正解できるのか…。2人はどのようにして難問を簡単に計算しているのだろうか?
藤下大雅さん:
手でそろばんを作ってそれをはじくと、頭の中で数字が出てくる。

藤下沙也さん:
私も足でトントンってリズムを取って、それで手を動かして、そろばんをはじいている。
藤下大雅さん:
そろばんが基礎だから、それが抜けているとフラッシュ暗算は絶対にできない。
日々の鍛錬方法とは?

2人がそろばんを始めたのは、それぞれ年長のときだった。
父・大樹さん、母・由紀さん:
子供のなかで、1個でも、人より『これできるよ』という自信がつくものがあればいいと思って通わせた。

現在大雅さんは週4日、沙也さんは週6日、そろばん教室に通っている。そして家で毎日続けているのが、15分の朝練だ。

曽我珠算塾 野崎僚子先生:
努力がまず一番。必ずやり直しまできちんとやって、時間があったら次のことをしたいって言って。とにかく真面目な子達。
2人の強さの裏には、日頃からの努力があった。そして、もう一つがお互いの存在だ。

藤下大雅さん:
ライバル視してるし、そろばんとかも越されてるから、それを越したいなという感じで、目標にして頑張れる存在。
藤下沙也さん:
お兄ちゃんがライバル。負けたくないって思う。
2人にとって、そろばん・暗算とは・・・?
藤下大雅さん:
計算力もついたし、色々なことを教えてくれた大切なもの。

藤下沙也さん:
集中力とか忍耐力とか、色々な力がつく。
ライバルとしてお互いを高め合う2人、これからも切磋琢磨しながら成長を続ける。
(テレビ宮崎)

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