
寒い季節は、コンビニのレジ横の肉まんに心惹かれる。肉まんは朝ごはんやおやつにもぴったりなので、スーパーのチルドコーナーで手に取る人もいるだろう。
ただ、チルドの肉まんは賞味期限が短いので、食べきれない場合は冷凍保存がベター。最初から冷凍食品を購入するのも手だ。
とはいえ、冷凍した肉まんをおいしく解凍するのは意外と難しく感じるかもしれない。加熱しすぎて皮がパサついたり、逆に加熱不足で餡の解凍が不十分になったりしがちだ。

冷凍食品のプロであるニチレイフーズ広報部の笹嶺舞依子さんによると「どこの家庭にも必ずある、“マグカップ”を使うと、肉まんを簡単においしく解凍できます」という。いったいどう使うのか?詳しく聞いた。
蒸し器に近い状態を作り出す
「肉まんの解凍が難しい理由は、皮と餡がまったく異なる食品である点です。そのため電子レンジで均一に解凍することが難しいのです」と笹嶺さん。
そもそも電子レンジは、マイクロ波によって食品の水分子を振動させることによって温めるという仕組みだ。そのため、食品の部位によって水分量が異なると加熱ムラが起きやすい。さらに食品内部の水分が蒸発するため乾燥しやすいのも欠点だ。

「おいしく解凍するには、蒸し器を使って水蒸気でじっくり加熱する方法がベストですが、なかなかそんな余裕なんてありませんよね。ですから、電子レンジ加熱で蒸し器に近い状態を作り出しましょう」
「そこで用意するのがマグカップです」と笹嶺さん。やり方は次のとおりだ。
・マグカップに1~2cm(約30ml)の水を注ぐ
・敷き紙を外した冷凍肉まんをのせる
・その上からラップをふんわりとかけて500Wの電子レンジで約3分加熱する

マグカップの水が温まることで水蒸気が発生し、肉まんを底から温めることができる。ラップが蓋となるため、底に当たった蒸気は逃げることなく肉まん全体に行き渡り、均一に熱が入るのだ。
「加熱ムラが起きにくいため、全体がふっくらとしたおいしい肉まんに仕上がりますよ」
解凍する際には、肉まんの直径よりも口径の小さい、電子レンジ対応のマグカップを使うのがポイントだ。
おなじみの電子レンジ解凍方法は?
冷凍食品のプロの目から見ると、一般的な電子レンジ解凍の方法はどうだろうか?