「女性にとって進学のメリットは?」保守派の米活動家が、女子高生の質問に放った答え「女性が大学に行く理由なんて…」
アメリカの保守団体「ターニング・ポイント・USA」の集会が開催されました。創設者のチャーリー・カーク氏の発言が非難されています。
チャーリー・カーク氏(31)はアメリカ保守団体「ターニング・ポイント・USA」の創設者です。

ターニング・ポイント・USAとは、米アリゾナ州フェニックスに拠点を置く政治団体です。 主にZ世代の若者たちに、共和党の保守的な考え方を広めるため設立されました。現在は、教育機関を中心に講演を行っています。

(写真は2018年撮影)
同団体は6月13日から15日にかけ、米アリゾナ州テキサスで、サミット 「Young Woman's Leadership Summit」を開催しました。「Faith, Family, Country」(信条、家族、国家)をスローガンに掲げ、「国内最大規模の保守派女性の集会」と銘打っています。

14歳の女子高生からの質問に対する、カーク氏の返答が批判されています。
参加していた女子高生は「(女性の)大学進学のメリット、デメリットについてどう考えますか」と尋ねました。
するとカーク氏は、「女子高生の皆さんに尋ねましょう。結婚し、子どもを産むことを最優先に考えている人は手を挙げてください」と答えました。
何人かが手を挙げると、「『Mrs.Degree』(ミセス学位)について再度話さなくてはいけないときが来ました」と続けます。

Mrs. Degreeとは、1950年代前後、勉強やキャリアのためではなく結婚相手を探すために大学へ進学したとされる女性たちを揶揄(やゆ)する言葉です。
当時の女性たちにとって、結婚は社会に受け入れられるための唯一の方法でした。家の購入や、口座の開設さえ、女性1人ではできなかったのです。大学進学は、自立心の高い女性たちにとって、重要な手段でした。
Mrs. Degreeという言葉の背景には、女性が高等教育に進む"本来の目的"は"学問以外にある"と主張する意図があります。それは女性の経済的自立を推奨するのではなく、男性のサポート役として家事に徹させ、男性中心主義に閉じ込めてしまうものでした。

カーク氏は、さらに"勉強するため"に進学しようとする女性たちを揶揄し続けます。
「嘘はつかなくてもいいんですよ。『大学で社会学を勉強する』と言ったとしてもね……」
「本当は違うはずです。みんな、あなたが在籍する"本当の意図"を知っています」
「でもそれでいいでしょう! 進学するにあたって、いい理由です」

カーク氏は自著『College Scam』(原題)で、大学教育は"左派の教授"たちによって支配されており、"アメリカの若者を洗脳する場所"だと激しく批判しています。
しかし演説では、「大学は、生涯のパートナーを見つける場所としては最適だ」と語ります。
「大学進学の時期は、ちょうど(女性の)魅力の絶頂期なのですから」
「卒業後、魅力が高まることはまずないでしょうし」

最後、カーク氏は、こう締めくくりました。
「まあ、大学で何かは学ぶでしょう。それはいいことです。しかし、大学教授の話は真に受けないように」
「『夫を見つける』。これが、70年代から90年代の女性が進学した本当の理由だったんです。そのあとは、(女性がパートナー探しのために進学しなくなったので)結婚率が激減しています」
Xではカーク氏に対する批判が寄せられています。
💬「集会に参加した女の子の多くが大学進学して、知見と人生経験を深め、カーク氏の"保守的な洗脳"から脱却してくれることを願います」
💬 「14歳の女の子に、Mrs. Degreeを勧めるなんて到底信じられない」
💬「学校や職場において、女の子が男の子よりもいい結果を出すのが受け入れられないんだろうね」
この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:高橋雨川
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