
「さす九」は男性だけの問題? 九州出身妻から「女々しい」、九州男児と比較される関東生まれ夫のモヤモヤ
「さすが九州」の略語である「さす九」が、ネットやSNSで使われている。これは「男尊女卑」の意識が根強いと言われる九州地方(出身者)を揶揄する言葉だ。
「さす九」を感じた体験や反対意見などを求めたところ、多くのエピソードが弁護士ドットコムニュースに寄せられた。
地域の価値観や親族のつながりに嫌気を感じたという九州出身の女性からの意見が目立った。
一方で、九州出身の女性と結婚した男性からは、ことあるごとに「九州男児」と比較されてきたといった「ボヤき」もあった。
●「九州男児はそんなことない」「あなたは女々しい」
弁護士ドットコムニュース編集部に連絡をくれたのは、神奈川県で家族と暮らす町田拓実さん(50代男性・仮名)だ。
現在40代の妻とは、20年ほど前に東京で知り合い、そのまま結婚して2人の娘に恵まれた。
関東で生まれ育った町田さんは、九州出身の妻の言葉にひっかかりを感じることがあるという。
ことあるごとに「九州男児はそんなことない」「あなたは女々しい」などと言われてきたそうだ。
町田さんによると、妻は、町田さんが弱気のときや金払いが悪いとき、体調不良やケガをして痛みを訴えたときなどに、このような発言をするという。
「昔よりは減ってます。ただ、義父や義弟との比較でたまに出るかも」
妻からの言葉に傷ついたりすることはないそうだが「『なんだかなぁ〜』と思ったり、『そんなこと言われても…』と思ったりします」と語る。
女の子ということもあって、妻も子どもたちには同じようなことを言わないないそうだ。
●「価値観」に困っているのは女性だけではない?
町田さんが教えてくれたのは、九州地方の価値観になじんだ女性が、男性に対して「こうあるべき」という役割や理想像を強く求めてしまっているようなケースだった。
あまり目立って語られることはないが、九州出身の男性の中にも「九州男児」に期待される価値観から抜け出たいと考える人もいるのかもしれない。
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