リベラル自認の10~30代、「自民に投票」3割 中道は1割届かず
衆院選をめぐり、朝日新聞が大阪大の三浦麻子教授(社会心理学)と実施したネット意識調査で、自らのイデオロギー(政治的立場)を左寄り(リベラル)と自認している人の投票先は、40代以下だと自民党が最多だったことがわかった。10~30代では34%に達し、次いで国民民主党が10%、中道改革連合を選んだ人は9%にとどまった。
調査は、ネット調査会社を通じて1月23~25日と2月3~5日に全国の有権者3千人超から回答を得た。
政治的立場をどう自認しているかを「左(0)」から「右(10)」までの11段階で答えてもらったところ、左寄りの0~4を選んだ人は14%、中間の5を選んだ人は33%、右寄りの6~10は31%、「わからない」が22%だった。
年代別に見ると、10~30代では右寄りが30%で、中間が32%、左寄りが13%だった。これに対し、70代は右寄りが36%、中間が34%、左寄りが20%いた。
若者は、極端な右(10)を選ぶ人が多めだったものの、右寄り全体の割合は年配の人より低かった。ほかの世代と同様に中間が多く、自認が左寄りの人もそれなりにいた。
次に、自らを左寄りとした10~30代の102人に比例区の投票先を聞いたところ、35人(34%)が自民と答えた。29歳以下では28%、30代では39%が自民を選んだ。続いて国民が10人(10%)で、中道は9人(9%)だった。
中道は、「右にも左にも傾かない」(野田佳彦共同代表)ことを掲げ、立憲民主党と公明党が立ち上げた。
しかし、政治的立場を中間と自認する人は14%しか選ばなかった。左寄りの人は28%、右寄りの人は7%が選んでいた。中道が自民を上回ったのは、左寄りの50代以上と中間の70代だけだった。
自民は、右寄りを自認する人の42%から選ばれた。中間の人でも中道を上回る23%。左寄りの人の16%からも選ばれていた。
また、2月3~5日の調査に…
- 【視点】
「#ママ戦争を止めてくるわ」というのが、今回の投票日直前に、中道改革連合の候補者やサポーターがX(旧Twitter)で盛んにつぶやいたスローガンでした。これは、現在就学年齢以下の子どもを育てている本物の"ママ"(おおむね30代)や、自分の母親をママと呼んでいた時期から時間がそう経っていない人(20代前半以下)には一切響かない言葉です。逆に「中道の人たちは"ママ"が直面する問題を1ミリも理解せずに、われわれを騙(かた)っている」という苛立ちと諦観を招くものだったでしょう。理由は言わずもがなです。▪️そもそも、日本の40代以上(多くは60代以上?)がイメージする「リベラル」は、反戦・護憲・平和の強調という昭和時代の戦後民主主義的価値観を濃厚に反映した、日本における特徴的な定義を持つ政治的立場です。辞書やAIでは定義されない価値観です。一方、他の西側各国の市民(および昭和時代にまだ生まれていない30代以下の日本人)がイメージする「リベラル」は、多様性の尊重(ジェンダーやマイノリティへの関心)や個人の自由、人権を尊重する価値観でしょう。辞書の定義そのままです。このように考えた場合、党首2人が明らかにSNSやAIに不慣れそうで(実は使ってたらすいません)冗談も通じなさそうなネットリした昭和のおっさん2人が並ぶ政党と、愛想がよくて話を聞いてくれそうでSNSも使いこなせるバリキャリ風のチャーミングな姉御が党の顔である政党。昭和を知らない世代から見て、どっちが現代世界基準の「リベラル」に見えるかは明らかです。たとえ政策上で、実は中道のほうが多様性の尊重の面においてもリベラルであっても、口で言う話はともかく党の雰囲気が明らかに令和的なリベラルではありません。これは、服がダサくて清潔感のない人がモテコンサルを名乗るようなもので、説得力が全然ありません。▪️なお、私は今回、極端な選挙結果に不安を感じ、日本の短中期的な未来に憂慮を覚えています。ただ、今回の選挙は、昭和的な「リベラル」側のベテラン政治家たちの、白亜紀末期並みの大量絶滅イベントでもありました。恐竜の絶滅後に哺乳類がニッチを埋めたように、次回以降の選挙で令和にキャッチアップした「リベラル」が野党から生まれてくるかもしれません。あえてポジティブな材料を探せば…、なのですが。
…続きを読む - 【視点】
若年層には自民党がリベラルに見えているというのは、自民党の積極的な女性登用、代表選出、明るく肯定的な女性パワーの演出などがうまく国民にアピールしているということであり、国際的にも力を得ている「フェモナショナリズム」(フェミニズムを活用した右派的なナショナリズム)が有効に機能している、ということでしょう。リベラルや左派は、自分たちが本来しっかりとコミットすべき領域を対立陣営に簒奪され、よりうまく活用されている、という事実に強い危機感を持たねばならないのではないでしょうか。ネット利用、テクノロジー利用、イメージ戦略を甘く見がちなのも、日本のリベラルや左派の致命的な欠点であると感じます。
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