「中道」に傾斜する立憲、公明へ急接近 「ギリギリのライン」を判断

有料記事

大久保貴裕 菅原普
吹き出しアイコン木下ちがやさんら4件のコメント
木下ちがやさん秦正樹さん境家史郎さん
写真・図版
フロントライン
[PR]

 「リベラル」の代表格だった立憲民主党をはじめ、野党がこぞって「中道」の旗を掲げている。保守色の強い高市早苗政権や参政党とは距離を置く穏健保守層への支持の広がりを目指すとともに、新たな野党の結集軸にしたい考えだ。リベラルが訴えてきた政策や価値観は薄れてしまうのか。

 気温2度に冷え込んだ8日午前7時。立憲の野田佳彦代表が、千葉県習志野市のJR津田沼駅前でビラを配っていた。

 部活着の女子高校生、リュックを背負ったサラリーマン。50枚のビラの束は瞬く間に消え、秘書があわてて補充した。

写真・図版
JR津田沼駅前でビラを配る立憲民主党の野田佳彦代表=2025年12月8日午前8時5分、千葉県習志野市、大久保貴裕撮影

 地元の駅頭に立ち続けて40年。「間違いない世論調査」と位置づける有権者の反応に、10月から変化が生じた。足を止めてくれる人が1割増えた。公明党の支持者ではないかと直感的に思った。公明が長きにわたる自民党との連立関係を解消した時期と重なる。

 野田氏は公明との間合いを詰…

この記事は有料記事です。残り2537文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
今すぐ登録(1カ月間無料)ログインする

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

  • commentatorHeader
    木下ちがや
    (政治社会学者)
    2025年12月13日17時0分 投稿
    【視点】

    このコメントは二分割します。「中道」というのはどうも空気が入らない概念である。中道は「右でもなく、左でもなく」という消極的に規定される概念であり、かつ「真ん中を取りに行く」という単なるポジション取りに受け取られがちだからである。政治には

    …続きを読む
  • commentatorHeader
    木下ちがや
    (政治社会学者)
    2025年12月13日17時0分 投稿
    【視点】

    「闘争を除外した自由社会を考えることはできない。財産の分配に不平等があり、経済的利害に差別が存することが本来の姿である限り、政治は経済問題を中心として行われるし、不満を抱くものの蹶起(けっき)が持てる者の専制に対する最善の保障を提供する」。

    …続きを読む
高市政権

高市政権

自民党の高市早苗総裁が第104代の首相に選出されました。憲政史上で初の女性首相として、維新との連立政権をスタートさせました。関連ニュースをまとめてお伝えします。[もっと見る]

連載フロントライン

この連載の一覧を見る