「内部にスパイがいる」 警視庁の5年を超える捜査と身内の裏切り
国内最大級のスカウトグループ「ナチュラル」に警察の捜査情報を漏らしたとして、警視庁暴力団対策課の警部補、神保大輔容疑者(43)が12日、地方公務員法(守秘義務)違反容疑で警視庁に逮捕された。捜査が始まったのは5年以上前で、神保容疑者は捜査チームの一員だった。身内の「裏切り」に、警視庁内に衝撃が走っている。
大勢の男が何者かを取り囲み、殴ったり蹴ったり――。2020年6月、東京・歌舞伎町での様子を映したこんな動画がツイッター(現X)で拡散した。
捜査関係者によると、警視庁は、路上スカウトの引き抜きを巡るナチュラルと指定暴力団住吉会系組織のトラブルとみて捜査を始めた。
捜査の過程で、ナチュラルについて、暴力団と対立する粗暴さや、メンバーが約1500人という組織性、年間売り上げ約45億円という資金力が判明していった。
ナチュラルが数千万円かけて開発した独自アプリでは、警察を「ウイルス」と呼び、警察官の顔がメンバー間で共有されていた。
警視庁は暴力団対策課に加え、風俗店を担当する保安課など、部門を超えた捜査チームを作った。違法なスカウト行為や風俗店へのあっせん行為で、女性らが被害を受けている恐れがあり、組織を挙げて捜査する必要があった。
捜査の節目、「コウカク」から姿を消した1人の男
動画の拡散から4年半以上た…
































































