ノーベル文学賞は9日発表、有力候補は? アジアゆかりに「周期」
ノーベル文学賞の今年の受賞者が9日午後8時(日本時間)に発表される。昨年は韓国のハン・ガンさんが受賞。川端康成、大江健三郎に続く日本人3人目の受賞はあるだろうか。
近年、海外での評価が高まっている日本文学だが、今年は例年になく国際文学賞での活躍が著しい。川上弘美さん「大きな鳥にさらわれないよう」が国際ブッカー賞の最終候補となり、王谷晶さん「ババヤガの夜」が英国推理作家協会賞(ダガー賞)の翻訳部門を日本作品として初めて受賞、次点の柚木麻子さん「BUTTER」は世界的ベストセラーになっている。また、市川沙央さんの芥川賞受賞作「ハンチバック」も米仏の大きな賞のロングリスト(1次候補)に入った。
ノーベル文学賞の場合、審議過程は50年経たないと公開されないので、今年の最終候補は明らかではないが、この時期に発表される英大手ブックメーカー(賭け屋)の予想では例年通り、村上春樹さんが上位にいる。今年、ドイツのネリー・ザックス賞を受けた多和田葉子さんや金井美恵子さんの名前もあがっている。では、今年の日本人の受賞は……となると、アジアの語圏から2年連続の受賞は地域バランスを考えても、かなり厳しそうだ。94年の大江健三郎以降、高行健(2000年、中国)、オルハン・パムク(06年、トルコ)、莫言(12年、中国)、昨年のハン・ガン、ここに長崎生まれの英作家カズオ・イシグロ(17年)を加えて受賞者各氏を並べてみると、アジアゆかりの受賞は、ほぼ6年周期になっている。
地域バランスを考えた際、有…
































































