イスラエル・イラン交戦中にガザで870人死亡 飢えと銃声の配給所

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エルサレム=高久潤
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パレスチナ自治区ガザ北部ジャバリヤで2025年6月22日、人道支援物資を積んだトラックに殺到する人たち=AFP時事
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 イスラエルとイランの12日間の交戦中、パレスチナ自治区ガザでは、イスラエル軍のもう一つの攻撃が続いていた。ガザ当局によると、この期間に870人が死亡した。米国主導で設けられた支援物資の配給所では、物資を求めるパレスチナ人に向けた発砲が相次いでいる。何が起きているのか。

 「イスラエルとイランの戦争に世界の注目が集まり、私たちは放っておかれた」

 ガザ北部ガザ市に住むユセフ・ナスララさん(28)は、朝日新聞の電話取材にこう語った。2人の幼い子どもと暮らすナスララさんの最大の不安は、食べるものがないことだ。

【動画】イスラエル軍による攻撃が続く中、米国主導の「ガザ人道財団」の配給所に食料を求めて集まるパレスチナ自治区ガザの人たち=住民提供

■衰弱した3歳の娘、「体力を…

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この記事を書いた人
高久潤
グローブ編集部員
専門・関心分野
グローバル化、文化、芸術、軍事、中東
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    川上泰徳
    (中東ジャーナリスト)
    2025年6月29日15時12分 投稿
    【視点】

    この記事でも紹介されているハアレツ紙の記事を読むと、イスラエル軍将校や兵士の証言を読んで唖然とさせられる。記事には<配給センターは通常、毎朝わずか 1 時間しか営業していない。その地域で軍務についた将校や兵士によると、イスラエル軍は(民衆が

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イスラエル・パレスチナ問題

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2023年10月7日にイスラム組織ハマスがイスラエル領内を奇襲攻撃。報復としてイスラエル軍がパレスチナ自治区ガザ地区への空爆や地上侵攻を始め、6万7000人以上の犠牲者が出ています。25年10月、トランプ米大統領の停戦案に双方が合意しました。最新のニュースや解説をお届けします。[もっと見る]