地下のトイレ使うトランス社員 「なぜ?」訴えた同僚、社長は動いた

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遠藤隆史
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河合塾で働くトランスジェンダーの講師。性自認通りに働き、嫌な思いをしたことはないという=2023年6月26日、東京都千代田区、遠藤隆史撮影
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 トランスジェンダー経済産業省職員のトイレ利用を制限した国の対応について、最高裁は11日、「違法」とする判決を出した。トランスの人たちをめぐる職場でのトイレ利用の実態はどうなっているのか。民間では、先んじて取り組んできた企業がある。

 東京・赤坂に本社を構えるITインフラ企業「アイエスエフネット」では、トランスジェンダーの社員は医師の診断書があれば性自認に即した性別でトイレが使用できる。

 戸籍上の性別変更は求めず、職場の同僚全体へのカミングアウトも必要ない。トランス社員が同じトイレを使うことに不安を感じる人がいれば、社内の相談窓口などに声を寄せてもらう仕組みだ。

 きっかけは2013年、社内の業務日報で投げかけられた、ある社員からの疑問だった。

 《あの人は、どうして同じフ…

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この記事を書いた人
遠藤隆史
東京社会部|最高裁担当
専門・関心分野
司法、労働、福祉