ドイツがロシア非難、航空安全へのサイバー攻撃と選挙での偽情報拡散
このニュースをシェア

【12月13日 AFP】ドイツ外務省は12日、ロシアが航空交通管制を標的としたサイバー攻撃を行い、今年2月の総選挙前には偽情報を拡散したと非難した。ロシア側はこれに対し、「不条理」「根拠なし」と反発した。
独外務省の報道官は定例会見で、ロシア軍参謀本部情報総局(GRU)が運営するハッカー集団が、攻撃や影響工作に関与した証拠を治安当局が握っていると述べ、「情報機関による包括的な分析に基づき、その筆跡を明確に特定し、ロシア政府の責任を証明することができた」とした。
「2024年8月に独航空安全局に対して行われたサイバー攻撃は、APT28、別名ファンシーベアと呼ばれるハッカー集団によるものだと明確に特定できる」と報道官は述べ、調査結果は「GRUがこの攻撃の責任を負っていることを証明している」と続けた。
さらにロシアは議会選挙に影響を与えようとしたとし、「『ストーム1516』キャンペーンを通じて、直近の連邦選挙を不安定化させようとした」と述べた。
選挙ではフリードリヒ・メルツ氏が率いる保守勢力が勝利し、極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」は第2党に躍進した。
報道官によれば、GRUの支援を受けたモスクワのシンクタンクやその他の団体が、社会を分断し「民主的制度への信頼を損なう」ことを目的として、人工的に生成された画像やディープフェイクなどを拡散したという。治安当局によれば、「ストーム1516」キャンペーンで拡散された多くの資料は、メルツ氏らに関する虚偽の主張だった。
在ベルリンのロシア大使館はAFPに対して送った声明で、ロシアが関与したとの見方を「断固として否定」し、「ロシア国家機関がこれらの事件やハッカー集団の活動に関与しているという非難は、根拠がなく、不当で、不条理だ」と述べた。(c)AFP








