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フランス、麻酔なしのブタの去勢禁止 来年1月から

 発信地:パリ/フランス [フランスヨーロッパ ]

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フランス、麻酔なしのブタの去勢禁止 来年1月から
フランス西部の養豚場で飼育されるブタ(2019年9月6日撮影、資料写真)。(c)Fred TANNEAU / AFP

【6月9日 AFP】フランスの養豚業界では何世紀にもわたり、雄の攻撃性を弱め、肉の品質を担保する目的で去勢が行われてきた。だが、ブタに痛みを与える上、消費者からの反発もある。

 フランスでは2022年1月から、ブタの外科的去勢には麻酔の使用が求められる。処置が複雑になるため、生産コストの増加は避けられない見込みだ。

 欧州の複数の国では、歴史的に外科的去勢が避けられてきたか、既に禁止されている。だが、フランスでは標準的な処置とされ、毎年1000万頭近い子ブタが去勢されている。

 去勢は、肉の脂肪分を増し、「ブタの雄臭」と呼ばれる悪臭を防ぐため必要だとされている。雄ブタは、性成熟期に達すると雄臭の原因となる化合物を発するようになる。運動後の靴下や尿の臭いにもたとえられる雄臭は、肉を調理しても消えず、大半の人は不快に感じる。

 雄臭を防ぐには、去勢以外に成熟前に食肉処理する方法がある。フランスでもこの方法を採用する生産者が増えてはいるものの、食肉加工業者は従来の方法を変えようとしていない。

 フランスの大手食肉加工グループ、ビガール(Bigard)の豚肉部門責任者、ティエリー・マイヤー氏(Thierry Meyer)は先月の記者会見で、「わが社はなんとしても高品質な肉を市場に送り込みたいと考えている」と述べ、品質に対する顧客の要求に応えるために「去勢を続ける」と強調した。

 南西部バイヨンヌ(Bayonne)産の生ハムのように、去勢されたブタの使用が必須とされる特産品もあることが、去勢以外の方法を採用する動きを妨げている。

 2019年にフランスで生まれたブタ2350万頭のうち、去勢されなかった子ブタは280万頭とほんの一部にすぎなかった。(c)AFP/Myriam LEMETAYER

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