方針転換で浮上したUCC「ドリップポッド」 Netflix流のサブスク戦略も奏功
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10の企画を展開する「10周年記念プロジェクト」始動
UCC上島珈琲は3月19日、カプセル式ドリップコーヒーシステム「ドリップポッド」の「10周年記念プロジェクト」を始動した。プロジェクトの一環として、メッセージムービーを公開。今後、10の記念施策を実施する予定で、第1弾として記念のアニバーサリーカプセルセットを4月1日から発売する。100億円の売上目標を掲げており、アジアへの展開を加速させる考えだ。
UCCジャパン執行役員ニュービジネス担当兼ソロフレッシュコーヒーシステム社長の柳原優樹氏(左)と、ソロフレッシュコーヒーシステムのドリップポッドブランドマネージャー小牧美沙氏
ドリップポッドは2015年に誕生。様々な種類がある専用カプセルをドリップポッドマシンにセットしてボタンを押すだけで本格的なドリップコーヒーが楽しめる。専用マシンとしてスタンダードモデルの「ドリップポッドDP3」、フラグシップモデルの「DRIP POD YOUBI」を展開。コーヒー豆栽培から、品質管理と製品化、最後の抽出まで同社のこだわりを反映させている。
日本は世界で4番目のコーヒー消費国であり、世界の消費量の5%を占める。アジア圏では近年ドリップコーヒーの文化が広がっている。欧米ではカプセル式コーヒーが市場の5~8割を占めている一方で、日本では1割にも満たない。
欧米ではエスプレッソが主流である一方、アジアではドリップコーヒーが好まれているが、欧米メーカーの競合はエスプレッソに強みを持ち、日本人の味覚に合ったカプセル式のドリップタイプは少ない。そこで、UCCはドリップ式のカプセル式コーヒー市場の開拓に乗り出した。