ガイド

iOSでのモバイル計測とキャンペーンの最適化

SKANとAdAttributionKitでスケーラブルな成功に導くためのマーケティングガイド:iOS 14.5のはじまりから現在までを振り返る

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Apple iOSデバイス

2020年6月の「世界開発者会議(WWDC)」でAppleが初めてiOS 14のリリースを発表し、2020年9月16日の公開から4年が経過しました。最初の発表から2021年4月のiOS 14.5のリリースにかけてモバイルマーケティング業界は大きく変化し、ユーザープライバシーとモバイル広告エコシステムへのアプローチの見直しが求められました。

Adjustはこうした変革の最前線に立ち、Appleやパートナー、クライアントと緊密に連携して、ポストIDFA時代に向けたシームレスな移行のためにさまざまな取り組みを行い、マーケター、開発者、広告主のニーズに応えるガイドラインやソリューションを提供してきました。モバイル計測パートナー(MMP)は依然としてモバイルマーケターにとって欠かせない存在であり、次世代のアトリビューションと分析が求められるにつれて、「計測」の定義とMMPがもたらす価値は次第に変化しました。今やアトリビューションや確定的データに限らず、集計データをより幅広く、まとまった形で分析することにも重点が置かれています。

2022年10月のSKAdNetwork 4.0(SKAN 4)とiOS 16の正式リリースに伴い、業界にはさらなる変化がもたらされました。SKANの仕組みは大きく変化して、iOSでのモバイルマーケティングと計測に関し、業界としてアプローチの見直しが求められました。これは、多くの企業が最近になってようやく気付いたことです。Adjustではアップデートや変更に対応するためのテストとソリューション開発を続けており、すでにSKAN 4対応のSDKをリリースしています。

iOSと同様に、Adjustは、市場におけるプライバシー優先の考え方を反映した次世代ソリューションの提供に継続的にコミットしています。つまり、個別のデータポイントを基とする計測を離れ、集計データのインサイトを最適化するソリューションへと移行させています。この取り組みの一環として、Adjustは2022年に、スマートかつ簡単で効果的なconversion valueマッピングのためのオールインワンソリューション「Conversion Hub」をリリースしました。「Conversion Hub」は、粒度の粗いconversion valueやlockWindowなどのSKAN 4の機能を活用できるように設計されています。

2023年6月、Appleは「WWDC23」にて、リリースこそしなかったもののSKAN 5に触れ、iOSキャンペーン向けアトリビューションソリューションとして開発を進めている旨を示唆しました。

iOS 14.5以降のマーケティングには、SKANAppTrackingTransparency(ATT)オプトイン(同意)の確保からconversion value設定の構築とマッピング、Conversion Hubの活用、ポストIDFAで優れたパフォーマンスを発揮するマーケティング戦略の策定など、把握しておきたいテーマが数多くあります。また、2024年現在、プライバシーを重視したアトリビューションフレームワークの将来を担うと言われているAppleの「AdAttributionKit(英語)」もその一つでしょう。

業界のプライバシー優先モデルへの移行はますます進行し、Appleでは「デジタル市場法(DMA)」に基づく欧州での要件に適応するために、iOS、Safari、App Storeのビジネスモデルに大幅な変更を加えるとともに、「AdAttributionKit」を打ち出しました。

Adjustはこうした変化に対応し、ユーザーのプライバシーとデータ保護に献身的に取り組んでいます。このガイドでは、iOS 14.5からiOS 17にかけての変更点と業界への影響、さらにAdjustがお客様に価値をもたらすためにどのように対応しているかに焦点を当てます。また、SKANに関する詳細を解説するとともに、総合的な分析を通してマーケターが知っておくべきポイントのすべてをお届けします。

iOS 14

iOS 14の初回リリースと変更点

iOS 14.5がリリースされるまで、Appleはそれぞれのデバイスにリセット可能な一意の識別子(デバイスID)を付与することで、デバイスにダウンロードされているすべてのアプリがその識別子にアクセスできるようにしていました。広告の計測を制限するオプションはAppleデバイスの設定画面に表示されていましたが、ほとんどのユーザーはそれを知らなかったか、利用しませんでした。広告識別子(IDFA)と呼ばれるiOS端末におけるこのIDを使用することで、マーケターはクリック数を計測してインストール数と比較することができ、モバイル計測パートナー(MMP)はこれらをアトリビュートすることが可能でした。ユニークデバイスID(UDID)から始まったIDの使用は2008年より行われ、2012年にIDFAに切り替わりました。

それからというもの、モバイルエコシステムは成長と進化を続けています。以前と違うのは、広告によるトラッキングについてユーザーが知識を持つようになったことです。データプライバシーをはじめ、データのアクセスや管理については、今後もユーザー(および立法者)が注目しているトピックです。それを受けて登場した「EU一般データ保護規則(GDPR)」や「カリフォルニア州消費者プライバシー法(CCPA)」、「児童オンラインプライバシー保護法(COPPA)」、また昨今の欧州での「デジタル市場法(DMA)」と「デジタルサービス法(DSA)」のような規制では、該当管轄区におけるデータプライバシーを尊重したデータ処理方法が定められています。

こうした変化を伴いながらアプリ業界が成長を続ける中、「WWDC 2020」にて「アプリがIDFAにアクセスするにはポップアップを表示してユーザーの同意を得る必要があるという」というApple社の発表を受けたモバイルマーケティング業界の反応は非常に厳しいものでした。しかし、この影響は当初予測されていたほど壊滅的ではなく、ATTオプトイン率は実際に上昇し続けています。ユーザープライバシーはすでに業界の最優先事項として扱われていたものの、iOS 14のリリースによって、アトリビューションと計測に対するアプローチが本質的に変わったと言えます。

ATTは2020年に最初に発表されたものの、実際に施行されたのは2021年4月のiOS14.5リリースにおいてでした。

AppTrackingTransparencyオプトイン

この変更により、アプリやアプリマーケターにとってのアトリビューションの在り方が大きく影響を受け、今までのユーザー獲得の計測方法が今までと同じようには通用しなくなりました。結果として、現在iOSで使用できるアトリビューションと広告計測メソッドは、ユーザーの同意を得てIDFAにアクセスするATT フレームワークとSKAN(iOS 14.5のSKAN 2.2から)の2つのみとなったのです。ユーザーから同意が得られた場合、これらのユーザーはiOS 14.5リリース前と同じ方法で計測やアトリビュートされます。しかし、ユーザーが同意しない場合はSKANの使用が不可欠となり、アプリ内イベントなどのユーザー情報の収集や処理に対してまったく新しい考え方とアプローチが必要になります。

データプライバシーの変更

新たなプライバシーポリシーがアプリマーケターに与える影響

業界全体で見ると、iOS 14.5におけるデータプライバシーの変更は、ユーザープライバシー優先のエコシステムへと移行するプロセスの一環であることが分かります。Appleは、「プライバシーは基本的人権であり、同社の製品はこの理念を念頭に置いて設計されている」と述べています。Adjustはこのフレームワークを全力で支持し、Apple、クライアント、パートナー、業界全体と連携してユーザープライバシーを守るための取り組みを行うとともに、ユーザーの自身のデータに関する決定権を尊重しています。

しかし、プライバシー優先のポリシーは、ユーザー獲得(UA)やアトリビューション、そしてキャンペーンのパフォーマンスに関するデータの精度や正確さが低下する可能性を意味します。これは、広告主がユーザーレベルのデータやキャンペーン指標についての詳細な情報を得ることが難しくなるためです。IDFAを使用したユーザー獲得では、マーケターは正確なキャンペーンデータに基づいて成果を可視化することで、予算を投入するチャネルやパフォーマンスの最適化に関する意思決定を行います。通常使用されるKPI(キーパフォーマンス指標)は、0日目(インストール当日)・1日目(インストール翌日)の継続率、ユーザーのLTVROIROASなどの特定の指標です。この方法を採用しているマーケターの多くは非常に少ない予算でキャンペーンを運用しています。規模の拡大といっても、わずか数パーセントを増やすのみとなることもあります。

SKAN 4以前は上記のKPIがサポートされていなかったため、このレベルのインサイトは得られませんでした。そのため、モバイルアプリのパフォーマンスに対するマーケティングにおいて、以前は焦点を当てるべきチャネルを把握することが比較的簡単でしたが、今ではそれが複雑になりました。これは、ポストIDFA時代において戦略的思考のUAマネージャーがより重要視される理由とも言えます。ユーザー獲得は、これまで常にモバイルマーケティングの中核を成していました。今後は、ユーザープライバシーがより重視されるため、マーケティングの方法を一から再検討し、俊敏性と柔軟性を維持することが大切です。パフォーマンスを向上させる手段として、自動化のみに頼ることはできなくなったのです。

一方、高いオプトイン率を獲得していれば、キャンペーンごとのKPIをしっかりと把握して、慣れ親しんだツールや手法をすべて活用できるため、より効率的に最適化できます。オプトイン率が高いほど、戦略構築に活用するためにより多くのデータを取り扱うこととなります。これに関しては、オプトインの意義を理解してくれているユーザーが増え、同意率が一貫して上昇しているという前向きな傾向が見られます。

SKAN 2で計測するその他のインベントリは、計測して管理することがより複雑です。このことが、アプリ内広告やアプリ内購入、サブスクリプションという3つの一般的な収益化モデルにどのような影響を与えるのかを見ていきましょう。

  • アプリ内広告

    アプリ内広告で主に使用されるのは、「コンテクスチュアル広告」と「ターゲティング広告」の2つです。コンテクスチュアル広告(非ターゲティング広告)は対象ユーザーがそこまで絞られておらず、一方、ターゲティング広告はIDFAに基づいて特定のユーザーに表示されます。ターゲティング広告は、広告費用がより高額になるもののコンバージョン率が向上するため、一般的に人気の高い広告タイプです。iOS 14.5以降、ユーザーがオプトインしていない場合はIDFAが取得できないため、ターゲティング広告を表示することができません。「トラッキング要求を拒否(オプトアウト)した後、以前より多くの広告が表示されるようになった」と答えるユーザーがいるのはこのためです。ターゲティング広告を配信できないことによる収益の減少を補うために、多くのパブリッシャーはより多くの広告を表示しています。

  • アプリ内購入とサブスクリプション

    ゲームアプリでのコインの購入をはじめ、ヘルス&フィットネスアプリや仕事効率化アプリでプレミアム機能を利用したり、サブスクリプションに登録するなど、ユーザーはさまざまなアプリで製品やサービスに課金しています。iOS 14.5以降の変更点は収益に直接影響しないものの、オプトアウト(同意を拒否)したユーザーのアトリビューションができないため、広告主はキャンペーンの成果を計測したり、LTVとパフォーマンスの高いユーザーの流入元を把握することが難しくなります。

プライバシーに関する変更や影響を受ける中でも、iOSの広告市場は継続的に成長し続けており、この先もその勢いが衰えることはないでしょう。マーケティングを取り巻く状況が変わっても獲得できるユーザーは常に存在します。これが、AdjustがATTとSKANを包括的にサポートし、キャンペーンの最適化と、アクションにつながる指標を重視したソリューションを提供する理由です。Adjustは今後も、最高水準のプライバシー基準を維持しながら、クライアントが引き続き成長に向けた取り組みに集中できるようにサポートします。

プライバシーとデータ保護は、モバイル広告業界にとって重要な課題です。広告主はATTフレームワークとSKANの集計データを組み合わせて、同意に基づいたユーザーレベルのデータを可能な限り取得し、ユーザー獲得、アトリビューション、計測に対する包括的なアプローチを取ることをおすすめします。

モバイルマーケターと広告主にとって、iOS 14.5以降の計測はより複雑になっています。Adjustはこれらの変更点に対応し、データプライバシーを重視しつつクライアントの成長を加速させるためのサポートをする次世代のソリューションを構築し続けています。

ケイティ・マディング(Katie Madding)

CPO

オプトイン(同意)

AppTrackingTransparency、ユーザー同意、オプトイン

前述したとおり、iOSでのアトリビューションとキャンペーンの計測において悩みの種となるのが、IDFAを取得できない点です。AppleのATT(AppTrackingTransparency)は、ユーザーがトラッキングに同意(オプトイン)した場合に、広告のターゲティングと計測を可能にするフレームワークです。より多くのユーザーが同意すればするほど、効率的に計測できる、粒度の細かいデータのボリュームが大きくなります。さらに、同意したユーザーにはターゲティング広告が表示され、そのデータはconversion value、予測アナリティクス、SKANデータの分析などの戦略を継続的に改善するのに活かすことができます。

ポストiOS 14で正確なデータを取得するには強力なオプトイン戦略が必要です。ユーザーの同意を得ることだけに優先的に取り組むだけでうまくいくとは限りませんが、重要であることは確かです。オプトイン率が高いと、アトリビューションが受ける影響を最小限に抑えることができるほか、競争優位性を確保できます。同意するユーザーが多いほどよいことはもちろん、オプトイン率やオプトインユーザーの割合が比較的低い場合でも成功への手がかりへとなり得ます。

ユーザーのATTオプトイン率が高くなればなるほど、マーケターはより多くのデータポイント(情報)を受け取ることができ、これらのデータは、同意したユーザー、同意しなかったユーザー、そして集計データに対する広範にわたる戦略を構築するのに活用できます。機械学習アルゴリズムのロジックを改善することは、SKAdNetworkと同意ユーザーの集計データから成長機会を予測するのに役立つpLTV(予測顧客生涯価値)などの予測指標KPIを使用したいと考えているチームにとって役立つ重要な要素です。また、受け取る確定的データの量が多ければ多いほど、pLTVのスコアは優れたものになります。

SKANデータにはすべてのユーザーが含まれるため、ATTにオプトインしたユーザーはSKANセットに複製されます。

オプトイン率の向上と同意フローの構築や全体的なUX戦略の一環として効果的なオプトインを設計するにあたり、重要なポイントがいくつかあります。次に、ATTポップアップへのユーザーのレスポンスに大きな影響を与える変数を紹介します。

  • タイミング :はじめに特定して定義する必要があるのは、オプトインリクエスト(同意を求めるポップアップ)を表示する具体的なタイミングです。通常はオンボーディングフローの中でプロンプトを表示するのが最も効果的だということが分かっています。
  • メッセージ :ATTフレームワークプロンプトの前に「プリ パーミッション プロンプト」を表示することで、ユーザーはAppleのポップアップを受け入れやすくなります。2〜3行の短いテキストでオプトインすることのメリットを強調しましょう。また、ATTプロンプトのテキストは、最初の文こそ変更できませんが、それに続く文はアプリに合わせてカスタマイズすることをお奨めします。データプライバシーに関するあらゆる懸念を払拭してオプトインするべき理由を伝えられるチャンスとして活用しましょう。
  • サイズ :通常、ユーザーはモーダル(指示に従うかキャンセルしない限り他の操作ができなくなる仕組みのウィンドウ)ではなく、フルスクリーンのプリ パーミッション プロンプトに反応します。これは、モーダルが操作の邪魔だと感じさせやすいのに対し、プリ パーミッション プロンプトはよりシームレスなユーザー体験を提供するためです。
  • ボタンの配置 :行動喚起(CTA)ボタンの配置を変えるだけでもATT同意率を向上させる効果があります。シンプルなメッセージが書かれたボタンを横に並べましょう。「同意する」オプションを右側に配置すると最も効果的です。
ATTオプトインの例

全体的なオプトイン率は確実に上昇しています。iOS 14.5のリリース当初、世界平均は約24%でしたが、2023年第2四半期時点で34%まで増加しました。

完全に最適化されたオプトイン戦略を構築することに加え、オプトインを含む全体的なUX戦略を定義して繰り返しテストを行うことも重要です。いつどこでどのように同意プロンプトを表示するのかというUXアプローチを設計や実装しただけで終わりではありません。それこそが、AdjustがABテストや、因果関係を計測するのに最も理想的な検証法とされるランダム化比較試験などを行って、テストとトライアルを繰り返すことを重要視する理由です。

SKAN 3.0でのアトリビューション

iOS 14.5以降のマーケティングとSKAdNetwork 3

マーケターは、オプトインしないユーザーに対し、SDK機能とAPIコールを組み合わせたAppleのSKAdNetworkをアプリのインストールや再インストールのアトリビューションを行うためのソリューションとして使用することができます。Appleはプライバシーを重視した基本的なアトリビューションを提供することを目指しており、広告主はSKANを無料で使うことができます。また、Appleのプライバシーガイドラインに則って設計されているため、ユーザー同意は必要ありません。

SKANからのアトリビューション情報は、デバイスからAppleへ、そしてアドネットワーク、開発者、Adjustをはじめとするモバイル計測パートナー(MMP)へと送られます。クライアントは社内でSKANを実装するか、Adjustでも実装のサポートをしています。ただし、Adjustと連携していてもアトリビューションを行うのはAppleであり、Adjustが行うのはデータの集計であることにご注意ください。

SKAdNetworkインストール

SKAN 3まで、SKANは24時間のタイマーとともに、0〜63の間(またはバイナリーの000000〜111111の間)の数字である下流の指標の6ビットで構成されたスペースを提供していました。これは「conversion value」(SKAN 4では「粒度の細かいconversion value」)とも呼ばれ、バイナリーで表現可能なあらゆる値に割り当てることができるほか、どのイベントを含めるかはアプリが決定することができます。

SKAN 3までは、conversion valueがアプリ内で定義された6ビットのコードに更新される度にタイマーがさらに24時間延長されます。このconversion value期間の有効期限が切れると、次のアトリビューションのための24時間がトリガーされます。インストールの時間を分かりにくくすることで、イベントのトリガーを個別のユーザーに紐づけできないようにするのです。その後、データはSKAN 3を経由して集計された状態で共有されます。細かいユーザーレベルのデータは含まれません。

Conversion valueは0〜63の間の数字で、ビットロジックを使用して最大6つのイベントを計測するのに使用されます。それぞれのconversion valueは特定の条件に紐付けられており、解凍するとレポートのための指標データを得ることができます。

SKAN 3を使用する広告主とマーケターがこのシステムを最大限に活用するには、最初の24時間を重要視する必要があります。あらゆるデータを活用してユーザー行動の全体像をはっきりさせることで、予測を立てたりセグメントを特定することができます。重要なのはユーザーを獲得することだけではなく、最初の24時間のユーザー行動から、ユーザーのその後の動きを把握することです。多くのアプリは、後の段階のイベントの特定と予測に取り組むと同時に、イベントトラッキング戦略を全面的に見直す必要がありました。例えば、7日目のサブスクリプションイベントは、予測分析によってその可能性を計算することで前段階イベントと関連付けることができます。

conversion value skan 3

SKAdNetworkを使用したマーケティングの成功は、conversion value戦略をどう構築するかに左右されます。次のパートでは、クライアントがイベントベースと値ベースの両方のconversion valueスキームを理解して構築するためにAdjustがどのようなサポートを提供しているのかを説明し、マーケターと開発者がアプリにとってより適切なソリューションを特定する方法を紹介します。また、SKAN 4に導入されたconversion valueと計測における変更点も、併せて詳しく解説します。

iOS 15のアップデート

iOS 15のさらなる変更点

iOS 14からiOS 14.5の発表とATTのリリースは、iOSでのアトリビューションとポストインストールのイベント計測に大きな変化をもたらしました。2021年9月にリリースされたiOS 15は、iOS 14ほどの衝撃は業界に与えなかったとはいえ、さらなるユーザーのプライバシー強化を目指すAppleによって重要な変更点と新機能が導入されました。

リリース時点では、SKANで取得したポストバックのコピー(アプリインストールが発生する際のアトリビューションコール)はアドネットワークだけでなく、開発者も受け取ることができます。インストールからインストール後までのデータにアクセスできるため、開発者がより透明性の高いデータを得られるとして、モバイルアプリ業界はこの変革を好意的に受け止めました。

iOS 15のアップデートにおいて、モバイル広告主の視点から見て最も関心度の高い変更のひとつが「プライベートリレー」です。SafariでWebを閲覧するiOSユーザーのプライバシー保護を目的に設計されたプライベートリレーは、Appleのサーバーを介してすべてのネットワークトラフィックをリダイレクトし、ユーザーのIPアドレスを非表示にします。つまり、ユーザー行動を計測してユーザープロフィールを作成することはできません。iOS 16以降、プライベートリレーはデフォルトでオンになると囁かれ、仮にそうなった場合、すべてのSDKトラフィックがプライベートリレーを介してルーティングされるため、ユーザーとキャンペーンパフォーマンスに関するインサイトを得る仕組みがより複雑になりますが、現時点ではまだ変更はありません。また、SKAN 4リリースに伴い、AppleはSafariユーザー向けにWebからアプリへのアトリビューションの提供を開始しました。

また、iOS 15でリリースされた「メールプライバシー保護」機能では、Appleの「メール」アプリユーザーはIPアドレスと位置情報を非表示にしたり、メール開封のトラッキングを匿名化したりできます。これらのオプションがオンになっている場合、マーケターはメール開封などの情報にアクセスできなくなります。プライバシー関連のもう1つの新機能「メールを非公開」では、ユーザーはオンラインフォームの入力時に自動生成されるアドレスで、自分のメールアドレスを非表示にするかマスクすることができます。

さらに、UA戦略とキャンペーンパフォーマンスの向上を目的としたiOS 15の新機能には、カスタムプロダクトページとプロダクトページの最適化があります。マーケターと開発者はアプリストアでカスタムページを作成でき、最大35のユーザーセグメント向けにターゲティングしたり最適化したバージョンをテストし、その結果を関連するUAキャンペーンに紐付けることができます。

詳しくは、「Appleのカスタムプロダクトページを活用してASAとASOのパフォーマンスをレベルアップする方法(英語)」をご覧ください。

SKAN 4

SKAN 4、iOS 16とその仕組み

2022年10月にリリースされたSKAN 4は、その多くの新機能やオプションによって2023年を通してiOSの計測やアトリビューションに大きな影響を与えましたが、2024年も普及が進むにつれて大きな影響を与え続けるでしょう。これらのアップデートは、アドネットワークやアプリ開発者にとって大きなチャンスとなる一方、新たな複雑さを伴うことから、conversion valueやSKANキャンペーンに関する戦略や設定を見直さなくてはいけません。

詳しくは「SKAN 4をマーケティングに最大限に活用する方法」をご覧ください。他にも「SKAN 3からSKAN 4への移行」のブログや、TikTokとの共同による「SKAN 4ガイド:iOSのマーケティングを成功させるための必須戦略」でも詳細なインサイトをご覧いただけます。

SKAN 4の主な新機能は次の4つです。

  • ポストバックが1つから3つに :これはモバイルマーケターにとって非常に有益なアップデートです。この変更により、計測期間は24時間のみだったのが、3つの計測期間で設定できるようになりました。ポストバック①はインストール後の「0~2日目」、ポストバック②は「3~7日目」、ポストバック③は「8~35日目」をカバーし、いずれも24~144時間のポストバックタイマーの設定が可能です。
skan 4 ポストバック
  • conversion valueの粒度設定:conversion valueを粒度が細かい値(SKAN 3と同じ0〜63の値)と粗い値に設定することができるようになり、後者を「低」「中」「高」に割り当てるオプションが追加されました。粒度の細かいconversion valueはポストバック①でのみ受け取れる一方で、粒度の粗いconversion valueはどのポストバックでも受け取ることができます。
  • クラウドの匿名性階層:新しい階層が追加されたことで、規模の小さいキャンペーンでも、アトリビューション情報ないし粗粒度のconversion valueを受け取ることができるようになります。これにより、SKAN 3で根強い問題となっていた、受け取るconversion valueが「null値」になる可能性を最小限に抑えられます。クラウドの匿名性の1、2、3階層に割り当てられたインストールは3つのポストバックをすべて受け取り(粒度の差あり)、0階層はポストバック①で最低限の情報のみを受け取ることを念頭に置いておきましょう。
クラウドの匿名性階層
  • ソース識別子:ソース識別子はSKAN 3では「キャンペーンID」と呼ばれ、2桁しかありませんでしたが、SKAN 4では最大4桁になり、呼び名が「ソースID」に変わりました。
  • lockWindow:この機能により、各ポストバック期間内で、lockWindowを適用してランダムなタイマーを開始するタイミングを決定し、ポストバックの待ち時間を短縮することができます。下の図では、2つ目の計測期間で5日目頃にロックが掛けられ、7日目まで待つことなく5日目にランダムなタイマーが開始しています。ただし、同じ期間内のロックが掛けられた後のデータは計測されません。
SKAN 4ポストバック lockWindow
  • Webとアプリ間のアトリビューション:Safariで表示される広告からApp Storeのプロダクトページへの誘導に対してアトリビュートすることが可能になりました。

マーケターはSKAN 4のあらゆる新機能を最大限に活用したいことと思います。まずは、SKAN 4でマーケティングパフォーマンスを計測する方法は、conversion valueのみであることを覚えておいてください。最も重要なのは、値を設定することと、通知を受け取るために必要なプライバシーのしきい値に達することです。

サンドラ・ヨハンソン(Sandra Johansson)

次世代計測プロダクトマネージャー

SKAN 4はすでにリリース済みですが、業界全体が導入するのには時間がかかるため、新機能を最大限に活かしてiOSの計測パフォーマンスを最大化するための戦略を構築するのに、今ほど適した時期はないでしょう。「WWDC24」でAppleが発表した新たなソリューション「AdAttributionKit」は、SKAN 5に置き換わる可能性を秘めており、さまざまな新機能を備えています。当面は、粒度の粗いconversion valueをどのように割り当てるかということと、LTVの予測と初期段階のインサイトを構築するのに役立つ後段階のシグナルを取得するためにCVをどのように利用するかということを考え始めることをお奨めします。

iOS 17と新たな要件

iOS 17とアプリ開発者向けの変更点

iOS 17では、マーケターや開発者が注意するべきプライバシーに関連する新たな機能が導入されました。2023年9月18日にリリースされ、2024年春に施行されたiOS 17の主な目的は、ユーザーのプライバシーをさらに強化して、アプリ開発者が収集する情報とその理由を明確にさせることです。iOS環境をAppleのATTフレームワークやプライバシーに関するビジョンに一致させることこそ、アップデートの目標だからです。

ここで注目すべきiOS 17の機能は、「プライバシーマニフェスト」、それに付随する「Required Reason API(理由の宣言が求められるAPI)」、アップデートされた「Privacy Nutrition Labels」です。

  • プライバシーマニフェスト:アプリ開発者が連携するサードパーティーSDKのデータの利用に関して完全な透明性を提供し、Privacy Nutrition Labelsを正確に作成できるようにすることを目的としたファイルです。AppleのXcodeは、アプリを連携しているサードパーティーが提供するすべてのプライバシーマニフェストを集約し、PDFレポート(アプリプライバシーレポート)として開発者に送信します。
  • Privacy Nutrition Labels:iOS 14の新機能として導入された「Privacy Nutrition Labels」は、App Storeのすべてのアプリに適用され、アプリが何を収集してトラッキングするのかについてユーザーが詳しく知ることができるように設計されています。イメージとして「食品表示ラベル」と同じように、情報の形式を標準化することで理解しやすくするというものです。
  • Required Reason API(理由の宣言が求められるAPI)このAPIカテゴリー(英語)は、「プライバシーマニフェスト」に含めるために、Appleがフィンガープリント(端末などの識別)の禁止をさらに強化することを目的としています。アプリまたはサードパーティーSDKが使用するAPIは、すべてプライバシーマニフェストに承認される理由を記載する必要があります。iOS 17以降、新しいアプリをリリースしたり既存のアプリをアップデートする場合は、App Store Connectでアプリをアップロードする際に理由を含めなくてはなりません。
  • その他のアップデート :プライバシーマニフェストには、アプリ開発者は、アプリまたはサードパーティーSDKが収集する特定のカテゴリーのデータの用途を説明するために「辞書」を追加しなくてはなりません。また、Appleは外部ドメインの使用に関する透明性を求め、サードパーティーSDKの新しいバージョンをアプリに採用する際は、署名とAppleによる検証が求められます。

Adjustでは、「デジタル市場法(DMA)」施行後に伴う対応方法など、iOS 17やプライバシーに関するあらゆる懸念や質問をサポートしています。Adjustの担当者にお問い合わせいただくか、デモをお申し込みください

AdAttributionKit

AdAttributionKit、WWDC24、SKANの未来

2024年6月に開催されたAppleのWWDC24では、AdAttributionKit(英語)はサードパーティーのアプリストアだけでなく、同社のApp Storeでもプライバシーが保護されたアトリビューションをカバーするように拡張されることが正式に発表されました。AdAttributionKitは、ヨーロッパにおける「デジタル市場法(DMA)」の施行に伴い、アプリの代替マーケットプレイスを許可する必要性から、iOSでのサードパーティーのアプリストア向けSKANという立ち位置として、2024年3月に初めてリリースされました。

一方、AdAttributionKitフレームワークがApp Storeにも拡張されるという発表はあったものの、2023年のWWDCで触れられたSKAN 5に関する言及は今年はありませんでした。そのため、AdAttributionKitこそ、iOSのアプリ内広告からのポストバックを表示、処理、登録するためのAppleのフレームワークの未来を担うと位置付けられていることが伺えます。AdAttributionKitはSKAN 4と類似する機能を提供しますが、SKAN 5で大きな注目を集めていたリエンゲージメントなどの新機能も備わっています。また、機能名や用語の変更とサードパーティーのアプリストア向けの機能を備えていますが、機能はSKAN 4と同じで、これら2つは相互運用可能なソリューションです。

AdAttributionKitの新機能

  • 代替アプリストア・サードパーティーアプリストアをサポート
  • カスタムクリエイティブのサポート
  • テスト機能の拡張
  • リエンゲージメント情報のポストバックとディープリンク

下記の表に記載された用語の変更点を除き、SKAN 4を利用している広告主は、3つの計測期間と3つのポストバック、粒度の細かいconversion value、粒度の粗いconversion valuealue、クラウドの匿名性、そしてlockWindowを引き続き使用することができます。

SKAN 4

AdAttributionKit

アプリID

広告のアイテムID

再ダウンロードの情報

コンバージョンタイプ

ソースID(Source ID)

パブリッシャーのアイテムID

ソース識別子(アドネットワークが提供するキャンペーンの情報)

ソリューション

マーケティングの変化に対応するAdjustのソリューション

Adjustは、iOS 14.5以降、さらにはiOS 18以降の世界でクライアントのデータ主導の意思決定とキャンペーンの最適化をサポートすることを目標に掲げています。Adjustが目指すのは、クライアントがSKANおよびAdAttributionKitのマーケティング戦略とiOS全般への対応を総合的に理解して、自信を持って取り組むことができ、かつデータプライバシーに関するすべての要件を満たしてることに確信が持てるようにサポートすることです。Adjustのソリューションにより、クライアントとパートナーはデータコンプライアンス(データ保護法)の遵守を維持しながら、SKANの集計データから最大限のインサイトを引き出し、かつ強力なデバイスレベルのデータを引き続き活用することができます。

Appleのデバイスについては、プライバシーを重視したiOSとSKAN計測フレームワークによってこれを実現します。

  • SKAN Toolkit:AdjustのSKAdNetworkソリューションは、設定が簡単で、クライアントがiOS戦略を向上するための計測やインサイトを提供します。このツールにはConversion HubによるSKAN 3とSKAN 4でのconversion valueマッピング、SKANアナリティクスによるリアルタイムレポート、業界トップクラスのSKANパートナーとの連携、コストが常に把握できるSKAN広告費用データなど、あらゆるデータが一箇所に集約されたソリューションです。また新機能として、キーパフォーマンス指標(KPI)のモデルと予測も含まれています。
  • ATTオプトインの効果的な活用方法:iOSとSKANのための確実な戦略を打ち立てるには、ATTオプトイン率を最適化することが不可欠です。同意(オプトイン)を得たファーストパーティーのデバイスレベルのデータは、ユーザージャーニーの初期段階で示された顧客生涯価値(LTV)のシグナルを明確にし、また、集約されたSKANデータにさらなる正確性をもたらす予測モデルにフィードするために必要なデータを収集する上で非常に有益です。Adjustは、クライアントがオプトインをUX戦略に組み込み、コンバージョンに繋がるプリプロンプト(プレプロンプト)を表示することでオプトイン率を強化できるようサポートします。デバイスレベルのデータは優れたものですが必須ということではなく、予測に使用されるモデルは、そのモデルに与えるデータと同じほど強力かつ正確なものとなります。

SKAN 4の新機能に完全に対応するため、アプリに最新バージョン(SDK 4.33.0、アップデートはこちら)のSDKを実装してください。透明性を重要視する考え方に基づき、Adjust SDKは常にオープンソースSDKとして公開されています。

次世代の計測

Adjustのソリューション:Conversion Hub、SKAN 4、さらなる未来へ

このガイドで大きく取り上げたとおり、iOSのマーケティングを成功させるには、SKANとAdAttributionKitを最大限活用したconversion value戦略が不可欠です。こうした背景を踏まえ、Adjustは2022年9月に、スマートで使いやすいconversion valueソリューション「Conversion Hub」をリリースしました。機械学習が用いられ、このソリューションによってマーケターはアプリに適切なconversion value設定をマッピングし、変更できるようになります。

Adjustは今後も広告主やパートナーと密に連携し、業界のニーズを反映した次世代ソリューションを継続的に市場に提供するという自社のミッションに基づき、堅牢な機能を提供していきます。

Conversion Hubは、ビジネスの規模に関わらず、マーケターがSKANを社内で管理できるようにするためのソリューションです。アップデートが完了し、粗粒度のconversion valueやlockWindowを含むSKAN 4の全機能のサポートします。

使い方は非常に簡単で、SKAN 3キャンペーンとSKAN 4キャンペーンのいずれでも使い始められます。SKAN 3とSKAN 4のポストバック①、つまり「粒度の細かい値」の場合、「63 CVsモード」と「6ビットモード」の2つから選択することができます。

Conversion Hubの充実した機能は次のとおりです。

1. Conversion Hub:粒度の細かいconversion valueモード

  • 63 CVsモード: それぞれの値に収益範囲をマッピングして、利用可能な63のconversion valueをすべて使用します。 インストール後のユーザーエンゲージメントに関して最大限の透明性をもたらし、ユーザージャーニーの最適化をサポートします。最大6つのイベントが選択でき、利用可能な6つのビットにマッピングできます。
Conversion valueのマッピング

2. Conversion Hubの設定フロー

スマート設定: アプリとそのカテゴリー、ビジネスモデルに最適なconversion valueモデルについてアドバイスやアイデアを必要とするマーケティングチーム向けの設定です。収益化の取り組みやアプリカテゴリーの特定の情報に基づき、Adjustの機械学習アルゴリズムがすぐに使えるconversion valueマッピングを生成します。

アドバンスト設定: すでに特定のconversion valueモデルを使用することを決めている経験豊富なチーム向けの設定です。アドバンスト設定フローで「63 Conversion Valuesモード」または「6ビットモード」を設定することで、最大限のカスタマイズ性と粒度が得られます。

3.粒度の粗いconversion valueとSKAN 4の計測期間②③のためのConversion Hub

  • ポストバック①: conversion valueは3つの値(低・中・高)にマッピングでき、粒度の細かい値に対するクラウドの匿名性の要件が満たされない場合に送信されることがあります。粒度の細かい値として63のconversion valueマッピングを選択した場合、 Conversion Hubは低い値を0、中間の値を1〜31、高い値を32〜63にマッピングすることを推奨します。つまり、63のconversion valueのマッピングの値を2つのバケットに分割します。6ビットのマッピングを選択した場合は、「購入意思」のシグナルを粒度の粗い値にマッピングし、低い値は「セッション」に対して使用することをお奨めします。下記の図は異なるユースケース例です。
SKAN 4ポストバックconversion value
  • ポストバック②、ポストバック③: SKAN 4、AdAttributionKitのポストバック②、ポストバック③については、Conversion Hubによって収益バケット、または購入シグナルのロジックに応じて、粒度の粗い値をマッピングする最も効果的な方法が分かります。基本的には、アトリビューション期間の「3〜7日目」と「8〜35日目」から最も影響の大きいデータを抽出することができ、また、収益化モデルの複雑さが「低」「中」「高」の値を適用する最も効果的な方法に対して与える影響が分かります。詳しくは、Adjustの包括的なガイドをダウンロードしてご覧ください。

DatascapeのSKAN 4

最も戦略的かつ包括的なiOSキャンペーンの計測と最適化を行うためには、conversion valueを複雑にマッピングすることが重要です。また、受信したデータを正確に分析して把握することが不可欠となります。そこで役立つのがSKAN 4のDatascapeダッシュボードです。ダッシュボード全体を変更して、比較、アプリ、チャネル、および関連するディメンションを表示することができます。利用可能な機能は次のとおりです。

  • SKAN合計: その日にレポートされたアプリのインストール、再インストール、ポストバック期間のデータ量。
  • アクティビティの細かい、または粗い分布: 特定の期間や期間内に受け取ったすべての値のうち、細かい、または粗い値を確認しましょう。
  • ユーザークオリティ分析: 粒度の粗い値のファネルの変化を並べて確認することができます。
  • SKAN指標のトレンド: チャネル、アプリ、キャンペーン、広告グループを比較しましょう。
  • SKANパフォーマンス分析: 全体的なパフォーマンスに関するインサイトを提供します。

まとめ

Appleの新しいプライバシーポリシーとiOS 14.5以降のリリースがもたらした変更点は、業界を大きく揺るがしたものの、ユーザー獲得やアトリビューションにおいては多くの人が予想したほど深刻な影響を受けていません。Adjustは業界のリーダーとして、この変動を、AppleやiOS、エコシステム全体が進化し続けているサインとして捉え、パートナーとクライアントと密に連携しながら、今後も変化や新機能にいち早く対応していきます。

Adjustでは、iOS 14.5以降のマーケティングとSKAdNetworkに対応するソリューションをクライアントに提供し、マーケターが自信を持ってデータ主導の意思決定ができるようサポートするというアプローチと、ユーザープライバシーとデータの透明性に関する考え方は当初から変わることはありません。この理念により、強力な集計データを活用してキャンペーンをスケールアップして最適化させることを重視しています。

一方、開発が進み、リリースが目前となったAndroid向けプライバシーサンドボックスは、集計データを基盤としており、iOSやその先の計測の未来を担うでしょう。Conversion Hubによって示されるとおり、自信を持ってiOSでアプリを成長させる上で、機械学習によるソリューションはマーケティング戦略において不可欠なのです。

Adjustは、プライバシーがこの業界の根底にあることを理解しています。イノベーションが進歩するにつれて、ユーザープライバシーに関する仕様や技術的な要件も同様に変化します。Adjustの製品とソリューションの中核には「ユーザーと顧客の利益」があり、SKAN 4、iOS 18以降のリリース、そしてAdAttributionKitやその先まで、この姿勢が変わることは決してありません。

SKAN 4やAdAttributionKitを深く掘り下げ、粒度の粗いconversion valueを戦略的にマッピングし、インサイトを最大化してLTVを予測するために、今こそ最初の一歩を踏み出すのに最も適したタイミングです。AdjustはiOSの機能を有効活用し、最先端の次世代のテクノロジーとソリューションで、プライバシーに関するあらゆる変化をサポートします。時代の先端でリードするためにも今すぐテストを開始しましょう。SKAN 4のマーケティングアプローチについては、「SKAN 4の4つのマイルストーン」をご覧ください。

iOSでの計測とアトリビューションに関する詳細や、最新情報や新機能を確認したい場合、またはアプリやビジネスニーズに合わせたアドバイスをご希望の場合は、無料デモにお申し込みくださいiOS・SKANソリューション最新のコンテンツも是非併せてご覧ください。

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