両親を車の事故で亡くしたアタシは、6歳から祖父の元で育てられた。

そんな爺っちゃんは元、空軍のエリート・パイロットだ。子供の頃から聞かされた話は、空の上でのバトルの話ばかり。
相手よりも劣った機体で、どうやって勝つか。スピードはおろか旋回性能も、すべてにおいて劣る機体で優位に立ち、確実に相手を打ち堕とす。

爺っちゃんはまさに天才だった。空軍を引退した後も、爺っちゃんに会いに仲間達がいつも訪ねて来ては、酒とつまみで昔の思い出話が盛り上がる。
そんなある日、西の砂漠の【飛行機の墓場】と呼ばれていた場所で、爺っちゃんとその仲間達は、古くなって捨てられた機体や部品を集めて、世界でたった一機のジェット機を組み上げようとしていた。

そんな爺っちゃん達を毎日見ながら育ったアタシは、幼い頃に両親を亡くしたために、親の愛情というものに少し疎かった。
そうさ、爺っちゃんはアタシを部下のように育てて来たんだから。だが、怨んではいない。

それから1年半と少し。機体のバランスをほぼ完璧に近いところまでもっていった。
そんなアタシは、少女から大人へと成長したが、機体がほぼ完成したのと同時期に、爺っちゃんは亡くなった。
爺っちゃんの元に集まっていた仲間達も、一人また一人と天に召されて行った。
天涯孤独となったアタシは、爺っちゃんの形見であるこのジェット機で、空高く飛ぶことだけが心を癒せる時間だった。

あぁ… 爺っちゃんと戦友たちの魂が、、
ダークブルに染まった空の上の、安らかなところにありますように…

そしてアタシは、爺っちゃんの後を継ぐように空軍のパイロットになった。
爺っちゃんが遺してくれたコイツは、ただ飛び上がって加速し、上昇するだけのマシーンだ。



アタシは上昇する。もっと速く、もっと高く。

そう。誰よりも速く、誰よりも高く飛びたいと望むようになっていた。

まもなく、空がダークブルーへと変わる入口まで来たとき、オーシア空軍の戦闘機が見えた!

なんてこった。奴らが追っているのは無人戦闘機だ!

畜生!!なんて運動性能だ!

無人機の上に、バラのマークが見えた。

うっ!しまった!!

コ、コイツっ!!殺られるっ!!

願い、救い、痛み、恐怖、空はひとつにつながらない。
◆
オレはシロツグ。シロツグ・ラーダット。
今から2年前、【
王立宇宙軍】のパイロットとして、有人人工衛星で人類初の宇宙パイロットとして成功し、地位も名誉も得た。

地球へ帰って来たオレは、リイクニ・ノンデライコと結婚。男の子を授かり、現在ではマナを含めて4人家族で暮らしている。そんなオレの元々の夢は、ジェット機のパイロットになることだった。
そして、人類初の宇宙パイロットとして成功したオレは、次の仕事として、ジェット機のパイロットになりたいと申し出た。もちろん、反対する者などいなかった。

1年間、パイロットとして腕を磨いて来たある日、平和だった日常に突然、亀裂が走った。
先程、我が国に接近する正体不明機がレーダーに補足、この空軍基地に向かって超高速で接近して来ているという。

空軍の全パイロットに招集がかかり、作戦会議が開かれた!
至急スクランブルした後、その正体不明機を発見補足し、強制着陸せしめよ!との任務だ。

その瞬間、作戦指令室が揺れた!!
『攻撃を受けています!複数の正体不明機を上空に確認!!』

『スクランブル[緊急発進]だ!! 各機は直ちに離陸し、当基地へ攻撃を行う所属不明機を排除せよ』
ついに来たか!この時のためにパイロットとしての腕を磨いて来たんだ。全身にアドレナリンが湧き巡る!!

オレの愛機はF‐16。愛称は[ファイティング・ファルコン]だ!


『各機、機体の準備が整ったら滑走路手前で待機せよ』

スクランブルだ!早く空に上がれ! 狙い打ちされるぞ!!

『爆撃機が飛来! 機数は不明!』

出るぞ! 早く滑走路を空けろ!

仲間たちが次々に飛び立って行く!!

『シロツグ!スクランブルGO!!』
◆
『シロツグ、離陸したら僚機と合流し、作戦を遂行せよ』



『作戦部隊いいか これ異常の被害は出すな なんとしても食い止めろ』




この戦いが、まさか世界を揺るがす戦争に繋がるとは…

願い、救い、痛み、恐怖、空はひとつにつながらない。
~ようやく、積ゲーだった【
ACE COMBAT7】が始められましたが、新しい積ゲーもさらに10本くらい増えていて…Orz いったい、なんの為に買ってるんだろう?(笑)
先日、PS5のソフト発表会で見た新作『Horizon』~すぐさま【
PC版[Steam] Horizon】購入!! 8/7開始なのに必要ディスク容量71Gとか!!(;▼Щ▼) またしばらく積ゲーか…

やっぱり、SSDは500Gじゃ少なかったなぁ…Orz
こうなったら【
ACE COMBAT7】を明日までにクリアしてアンインスコして…