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January 26 - 2006 -系外惑星

Image credit: ESO
名古屋大学・太陽地球環境研究所などから成る国際研究チームは、ESO(欧州南天天文台)やニュージーランドのマウントジョン天文台など、世界各地の望遠鏡の協力によって、これまで発見された系外惑星の中で、最も軽い系外惑星を発見した。
この新しい系外惑星は、地球から約2万光年離れた所に位置し、ごく普通の赤色巨星の周りを回っている。これまで発見された巨大なガス型系外惑星とは異なり、岩石や氷などで構成された地球型惑星に分類されている。質量は地球の5.5倍しかなく、これまで発見された系外惑星の中で最も軽いものである。
この系外惑星の周回軌道は大きく、公転周期は約10年。惑星の表面温度はマイナス220度、水は液体として存在できず、生命も存在していないと考えられている。このため、地球や金星というよりも、むしろ“大きな冥王星”に似ているが、今回の発見は、生命が存在する可能性の高い、地球型系外惑星の発見へつながる大きな成果である。
また、今回の発見は従来のトランジット法やドップラー法とは異なり、アインシュタインの一般相対性理論で予言している「重力マイクロレンズ現象」を利用した手法を用いた。
この系外惑星に名前は付けられていないが、識別するための符号「OGLE-2005-BLG-390Lb」が付けられている。記事の画像は想像図で、赤い点はこの系外惑星の“太陽”にあたる赤色巨星である。
なお、この研究成果は1月26日付けの科学誌ネイチャーに掲載されている。
■重力マイクロレンズによる地球質量の5.5倍の低温の惑星の発見
http://www.stelab.nagoya-u.ac.jp/ste-www1/div3/moa/o390/
■It's Far, It's Small, It's Cool: It's an Icy Exoplanet!
http://www.eso.org/outreach/press-rel/pr-2006/pr-03-06.html
■Hunt for planets outside solar system uncovers a small one
http://news.ufl.edu/2006/01/25/small-planet-2/
■Astronomers use gravity lensing to spot homely planets
http://www.nature.com/news/2006/060123/full/060123-5.html
Written by sorae.jp編集部宇宙班










