2011年5月18日(水曜日)
読書教育協力犬(READ)に教えられたこと先日、テレビのスイッチを入れたら、偶然放映されていた番組で
Reading Education Assistance Dog(READ: 読書教育協力犬)のことを知りました。
その番組の内容をかいつまんでいうと...

殺処分寸前だった犬が、図書館司書だった女性に助けられました(番組の最初を見落としたので、詳しい事情は不明)。その女性は学習面や情緒面で問題をもつ子どもたちの読書を助ける仕事に携わっていたのですが、本を読むのをいやがる子どもや、人の前で本を読めない子どもの指導に、その犬(名前はオリビア)に参加してもらうことを考えつきました。
その方法は非常にユニークで、「
犬に本を読み聞かせる」というものでした。最初は、「そんなバカなことを!」と、周囲もまた子どもたちも本気にしていなかったようです。
でも、しぶしぶ始めた子どもたちの「読み聞かせ」を
オリビアは黙って聞いていました。
(写真はオリビアではありません。今回、オリビアの写真を見つけることはできませんでした。)

すると、子どもたちはだんだんオリビアに本を読んであげることを楽しみにするようになりました。
乱暴で問題を起こしがちだった少年も、次第にオリビアに心を開いていきます。そして、本を読む
自信をもてるようになりました。
・ オリビアはただ黙って聞いているだけです。
・ 読み間違いを指摘したり、アクセントを直したり、指導らしいことは何もしません。
・ 絶対に批判しないオリビアのあり方、ただそこにいて子どもたちを受け入れるだけ。
番組に登場したオリビアは、やがて重い病気が見つかり、子どもたちのもとを去りました。
死が迫った頃、子どもたちはオリビアを囲んで、みんなで代わるがわる本を読んであげました。

オリビア亡き後、オリビアに続く読書教育協力犬がたくさん育っているそうです。
日本でも、こういう取り組みが展開されるといいですね。
Bach - Double Violin Concerto in D minor 2nd movement, Largo