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音声作品への向き合い方(ご質問に答える)

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ATTENTION
成人向けコンテンツ(音声作品・シチュエーションCD)に関するお話です。
執筆の裏側、書き手への言及を行っておりますので、ご注意のほどよろしくお願いいたします。


こんにちは!(赤林檎かわいい)

作品をお聴きになっているうちにご自身でも書いてみたくなった
『やってみたい』それすなわち生きる活力…
そういった気持ちが芽生えられたことは我がことのように嬉しいです!

ご質問の答えですが、私は主観と切り離す戦法をとっています。

目次

作品への向き合い方

大人のシーンに限らず、全ての創作物に言えるのですが、
私はまず【自分を排除する】ところから始めます。

キャラクターやストーリーに自分の好みや人格が混入してしまうのが、昔から非常に苦手で……
自分が存在すると作品の純度が下がるという強い思い込みがあります。
(私がというだけで、他のクリエイターさんにはそんなこと思いません)

理由は『私』という人格が存在すると、

この人かっこいいな!可愛いな!

という感想を『私』が抱いてしまうため。
私は自分大好き人間ですが、この『私』に対しては強い忌避感があります。

彼をかっこいいと思うのは彼の目の前にいる女の子(ユーザー)であって、
彼女(ユーザー)を可愛いと愛おしむのは彼女の恋人である男性
その様子を明確に、そして魅力的な形で読み手に届けるのが私の仕事。

完全には無理だと思います。創作は心から生まれるものなので、我を殺すというのは矛盾した行為ですし、
自覚がないだけでどこかに『私』は紛れ込んでしまっているんだと思います。

私にとってはこの『自覚がない』というだけでも十分で、意図的に純度を下げる行為さえしなければセーフと判定しています。
これらを踏まえた上で、商業作品として押さえるべき要素、ジャンルとしての要件を満たすことに努める。
全てが作為的に見えないように、計算にならないように……というのが、いつもの私が考えていることです。

ただしこれは私にとっての正解です。
質問者さんには当てはまらない可能性があります。
天才肌の作家さんからは『自分がカッコいいと思えるキャラを書く!』というお話を聞きます。
ご自身の経験という最強の武器を活かして、作品を練り上げることを得意とする方もいる。
それらは唯一無二の感性、作家性と呼ばれるものなのだと思います。

ご自身の感性が鋭い方は、自分の感想・感情を道しるべに描くことをオススメしたいです。

どちらのタイプでもない私が武器にしているものは……想像力です。

想像力を武器にする

経験が少ないと、そういったシーンでリアリティがなくなるんじゃ……

すごくいい着眼点。リアリティ大事ですよね。
経験がリアリティを生む。それは間違いないです。創作の上で経験は強力な武器です。

ですが、細やかな想像丁寧な描写も、
作品にリアリティを授けてくれると私は信じています。

彼はどうしてこう思ったのか。どうしてそんな発想に至ったのか。
なぜそんなことができるのか。なぜ彼女に惹かれたのか。
全ては、彼がこれまで歩んできた人生にその答えはある。

……という領域まで見えてきたら、
おのずと彼の人生、命、生きている実感が沸いてくる。

とはいえ、
大人のシーンが描けるまで想像力を働かせるのは、すごく大変です!
彼が何を好み、どんなふうに人を愛するのか。
登場人物の性癖が見えないと、言葉が出てこない。
突き詰め方は食の好みや趣味と同じですが、やはり人間の奥深いところにあるもの。とっても時間がかかります。

世の中にはどんな性癖があるのか? 人は何に悦びを見出すのか?
これらを学ぶ努力は、絶対に必要です。

大人のコンテンツにたくさん触れること

これをオススメします。
もちろんご自身の可能な範囲で! 無理厳禁

創作は、心配事が多い方と不安になりがちですが……
自分のことが見えている証拠でもあります。
苦手なこと・できないことを把握していたら、それらを補う努力ができます。
今回の『経験の乏しさを想像力でカバーしよう作戦』のように、1つ1つ対策したら大丈夫!

やったことがないものに対して『やってみたい!』と思うことができる。
質問者さんは感受性豊かで、色んな気持ちが溢れるタイプなのではないでしょうか?
溢れるものを形にするのは楽しいですよ

応援しています!

雑談

ここからは個人的なお話で……

音声作品の脚本は、こだわれるポイントがたくさんあって楽しいです。
音のみで構成される世界で物語を紡ぐ。
表現したいことを100%描けるわけではありません。
やりたいことを削って削って、
作品にとって、登場人物にとって本当に本当に大事なことが何なのかを追求していく工程が、私はたまらなく好きです。

音声作品を書かせていただくようになって間もなく、
学ばなければいけないこと、磨かなければならないことが本当に山ほどあるのですが……

1人でも多くの方に楽しんでいただけるよう頑張ります

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