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連れ連れなるままに大切な人や物・・・出来事について

by usa

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2007年 11月 19日

「ん？おじさん、誰？」
「やだっ！何でここにいるの・・・」
ブツブツと呟き・・・
髪の毛をくしゃくしゃしながら、優月は、バスルームへとフラフラ歩きながら消えた。

額に手を当て、天を仰ぐ彼と呆れて言葉にならないマネージャーが、まるで置き去りにされたように固まる。
我に返ったマネージャーが、「おいっ！一体、どう言う事だ、今直ぐ説明してみろっ！」
その声は、彼の耳を劈くほどの勢いで・・・
「・・・」
「あぁ・・・何もないから・・・ほんと・・・何も無かったんだ・・・」
「何が、何も無いだとっ！この状況で、よくもそんな事がぬけぬけと言えるもんだな。」
「だって、本当なんだから、仕方ないだろっ。残念だけれど・・・事実なんだから・・・」
「はっ！残念だって・・・それはどう言う意味だ？」
「だから、言葉通りさ、僕は、彼女が気になった・・・それで、昨日、ここへ呼び寄せた。それだけだよ。」
「おいっ、お前、自分の言ってる事がわかっているのか？」
「あぁ・・・」

「もう、何？朝っぱらから、うるさいっ！人の部屋で何？まだ、眠いんだから、寝るっ！静かにしてよっ！」
バスルームから戻った優月・・・
そのまま、ベッドへ潜り込んでしまった。

暫し、二人は、言葉を失う・・・

優月の毒気に気圧されたのか、マネジャーは、先程とは打って変わった落ち着いた声で、「なぁ、一体、誰？」
「あぁ、今日の僕のヘアースタイリストのユジュキ・・・」
「あぁ、そっか、どこかで見たと思った。で、何故？」
「うん、昨日の打ち合わせで気になった。自分でもわからない・・・話して見たいと思ったんだ。」
「で、まぁ、僕の髪の事知って貰いたかったし、部屋に来て貰っって・・・で・・・その・・・カクテルを薦めたら、アルコールが全然駄目だったみたいなんだ。」
「で、そのまま寝てしまった、寝坊して、仕事に遅れて、今ってか！ばかやろう、それでも、お前はプロかっ。」
マネジャーの声は、もう、怒ってはいなかったが、呆れて物が言えないというところだろう。

そんな二人のやり取りが続く中、ベッドに潜り込んだ優月が、突然ガバっと毛布を跳ね除け起き上がる。

「きゃぁ～～～～～～！」
「あの・・・あの・・・」
言葉が震えて出て来ない・・・

「どうしよう・・・あ・・・もう・・・」

カタカタと身体中が震えている・・・

その優月の身体を毛布で包（くる）みながら、そっと・・・「ごめん。」
彼の優しく低い声が、耳元で囁くように・・・

「驚かせてしまったね。ユジュキ・・・でも、心配しないでスタッフには僕の体調不良でスタートが一時時間遅れると告げてあるから、さぁ、用意して。大丈夫、いいね。じゃあ、今日は、よろしくねっ。」

そう告げると彼は、用意のために隣室へと。

ドアが閉まったと思ったら、勢いよく再び開け放たれ、「ユジュキ、お願いがある、今夜、もう一度、ここへ来てっ、いいねっ！」

返事も待たずに彼の背中は仕事モードに切り替わり、ドアは静かに閉じられた。

残されたマネジャーと優月は、お互いに顔を見合わせ気まずいながらも、とにかく時間が無いのだからスタンバイのために、それぞれに動き始めたのだった。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　To be coutinued.