■ 北杜夫の作品の多くは新潮文庫か単行本で読んだが、タイトルに「どくとるマンボウ」を冠したシリーズは中公文庫で読んだものもある。佐々木侃司氏のイラストが好きだ。『どくとるマンボウ青春記』を読み終えた。バンカラな青春がユーモアをもって綴られて…
10月の読了本6冊。内、日本人論・日本文化論が3冊。『いきの構造』九鬼周造/講談社学術文庫 単行本で刊行されたのが1930(昭和5)年、それ以来80年以上にわたって読み継がれてきた名著。「粋」とは何か、「粋」の本質は何に由来するのか。『日本人の意識構…
■ 北杜夫の『どくとるマンボウ青春記』中公文庫を読みはじめました。前々稿に書きましたが、この作品が最もよく知られていると思います。こんなくだりがあります。**当時、私の心には、馬鹿げたパトスと共に、女学生よりも感傷的な心が同居していた。学校…
■ 北杜夫さんが亡くなってしまった・・・。ボクが北さんの作品を読みはじめたのは高校生のころだった、と思う。最初にどの作品を読んだのかは記憶にないが、それ以来ずっと読み続けて来た。つい先日『黄いろい船』を再読したばかりだ。ブログにも北さんの作…
ヤグラーな休日 その5 208 安曇野市三郷小倉櫓の中に架けられた垂直の梯子、これは怖そう・・・。屋根のシャープなデザインがなかなか良いです。脚部の様子。やはり前稿で取り上げた堀金の火の見櫓のようなアーチがいいです。
ヤグラーな休日 その4 207■ 各部の大きさのバランスがいい火の見櫓、なかなかの美形です。見張り台の手すりに施された装飾が繊細。避雷針の飾りも蕨手も同様のデザインです。こんな乙女チックなデザインもあるんですね。簡易な踊り場ですが、有るのと無いの…
ヤグラーな休日 その3206■ 今日観察した火の見櫓は5基。少し引いて、どんなところに立っているのか分かるような写真を載せることも必要です。でもそれがなかなか難しい立地の火の見櫓も多々あります。松川村は屋敷林のある民家が多く、緑豊かな田園風景が広…
ヤグラーな休日 その2■ この大町市内の火の見櫓は既に一度載せましたが、そのときは全形写真だけでしたので、今日(23日)撮影した写真を改めて載せます。屋根上の避雷針は随分長いです。屋根のこの形、いいです。脚部。正面のみアーチになっているのは消防…
ヤグラーな休日 その1205■ 池田町大峰高原の七色大カエデの紅葉を見に行く途中、中島集落センターのすぐ近くでこの火の見櫓に出会いました。高さは7、8mくらいでしょうか、それ程高くはありませんが踊り場が設置されています。屋根が錆びていることと、…
■ 「黄いろい船」、「指」、「おたまじゃくし」、「霧の中の乾いた髪」、「こども」の5編が収録されている。中編の「こども」は人工授精で授かった子供を育てる男の物語。妻を癌で亡くした男は実の妹と子供を育て始めるが・・・。男とは全く似ていない「わが…
言葉からとらえた日本人の心性■ 「第9章 明日は試験があった」において、著者は日本人が時間も空間も多視点、つまり視点を固定させず、自由に動かして捉えることについて論考している。三島由紀夫の「潮騒」の文を取り上げ、**一つ一つ対象が変わるたびに…
『日本人の論理構造』板坂元/講談社現代新書 ■ 昨日、34年ぶりの再読を終えた。どうせ短いいのちなら。どうせ二人はこの世では花の咲かない枯れすすき。どうせおいらは一人者。どうせひろった恋だもの。どうせ気まぐれ東京の夜の池袋。例えば「どうせ」につ…
■ 私の住む鄙里では数年前から消防団員が火の見櫓に上って半鐘を叩く、ということがなくなりました。全国火災予防運動の期間中などの時は集会施設の脇に立っている防災無線柱のスピーカーから半鐘の音が流れてきます。各家庭に設置されている受信機からも同…
204 安曇野市豊科にて 撮影日111008 朝6時過ぎ 後方、火の見櫓の右は常念岳 ■ 先日友人に、この頃「火の見櫓」ばっかりですね、私は「繰り返しの美学」が好きなんですけど・・・、と言われた。確かに。「繰り返しの美学」はどこへやら・・・。いくつかのカテ…
■ 歴史学者の会田雄次氏といえば『アーロン収容所』という著書(中公新書1962(昭和37)年初版)が有名だ。2009年、中公新書通巻2000点を記念して出された『中公新書の森 2000点のヴィリジアン』で、最も印象に残っている中公新書、人に推薦したい中公新書な…
203 辰野町小野の火の見櫓 111009今は使われることがないということをこの緑のスカートが示しています。スカートは短ければ短いほど歓迎します。(笑)
202■ 昨日(9日)は「安曇野 屋敷林フォーラム 2011」の前にと思い立ち、早朝辰野町まで火の見櫓巡りに出かけました。目的の火の見櫓を観察しての帰路、国道153号線から脇道に入ってみました。車のすれ違いに苦労しそうな細い道路を進み、集落内に立っている…
201 ■ 秋も次第に深まってきました。木々の葉が色づき始めています。急に思い立って、辰野町まで行ってきました。辰野の火の見櫓には美しいものが多いです(確信しました)。これは国道153号沿いの上島という所に立っている火の見櫓です。「こんな私のどこが…
松本市島内の火の見櫓200右側にある消防団の詰所の2階は火の見櫓の踊り場と床の高さが違うので苦労して繋いでいる。 ■ 脳は観察対象のものを認識するのに既知のもの、それも馴染みのあるものに帰着させようとする癖がある。対象物を最も馴染みのある、「人」…
199屋根の形、避雷針の細い飾り、やや大きめの蕨手、現代彫刻のようだ。半鐘と共に木槌が吊るしてある。まだ、半鐘を叩いているのかもしれない。知人に訊いてみよう。辰野町新町の火の見櫓1 櫓のフォルムの美しさ ★★★★★2 屋根・見張り台の美しさ ★★★★★3 脚の…
推論の認知心理学への招待■ 塩尻のえんぱーくで行われた古本市で入手した本、『考えることの科学』市川伸一/中公新書を読みはじめる。**日常生活での思考は推論の連続といえる。その多くは論理形式に従うより、文脈情報に応じた知識を使ったり、心の中の…
198 塩尻市大門(塩尻駅の近く)の火の見櫓 111002 ■ 櫓は上方に向かって直線的に絞り込まれている。櫓の部材はリベット接合されている。見張り台と比べて屋根が小さい。地味な姿を見て「どの形態も構造から生まれ、次第に芸術になった」という、以前建築関…
■ 先日書店で岩波書店の「九鬼周造全集」のパンフレットを目にしたのも何かの縁だと思い、『「いき」の構造』 講談社学術文庫を読んだ。「いき」とは何か・・・。九鬼周造は深く思索し、周到に論考する。**運命によって「諦め」を得た「媚態」が「意気地」…
■ 生誕10,000日には27歳のときに、20,000日には54歳のときになる。30,000日になるのは82歳のときだ。まあ、そんなに長生きはできないだろうから、私の人生は27,000日といったところだろうか、いや25,000日か。1日の出来事を1ページに記録するとして人生は25,…
安曇野市豊科新田の火の見櫓197踊り場が2つある背の高い火の見櫓。櫓の絞り込みがきつい。屋根のてっぺんの避雷針が曲っているのが気になる。すぐ後ろの電柱が櫓の構造を分かりにくくしている。写真を撮るときは注意しないといけない。火の見櫓を下から見上…
火の見ヤグラー一級建築士・・・・・信州の鄙里で暮らしています。なんでも見て、かんでも考え、なんでもかんでも書いてみよう。・・・・・ブログ開始2006年4月16日(GOOブログ)2025年4月29日(はてなブログ)
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