■ 1962年創刊の中公新書が今年の5月に2,000点を越えた。その記念として『中公新書の森』が作成された。1964年創刊の講談社現代新書も2,000点に到達した。記念すべき2,000点目は分子生物学者、福岡伸一さんの『世界は分けてもわからない…
高山の蔵 20090723■ 高山市郊外で見かけた蔵。存在感のある立派な蔵です。山里というロケーションがいいですね。壁の白と黒のコントラストも魅力的。すっきりとした妻壁がそれを強調しています。腰壁は板(樹種は不明です。)の縦張り。このあたりでよく目に…
■ 休日のひと時、カフェ・シュトラッセで読書しながら過ごす。屋根を打つ雨の音、水が張られた田んぼを渡ってくる涼風、店内に静かに流れるピアノ曲。こんな時は川上弘美の小説がいいなあ、と思いつつ『屋根の日本史 職人が案内する古建築の魅力』原田多加司…
■ 皆さんは車椅子を使う生活の経験、ありますか?昨日の新聞(信濃毎日新聞)のくらし欄に車いす(記事の表記に倣います)に関する記事が載っていました。**生活の場に応じて対応が可能です。** **車いすは生活の質にかかわるもの。** このような内…
■ 所用で飛騨高山へ。帰路、国道158号線から少し外れて高山市郊外の集落内を走行、民家を路上観察した。これを車内から見かけた時、一瞬「懸魚か?」と思った(懸魚←過去ログ参照)。既に書いたことだが、懸魚は棟木の小口を塞いで雨水による腐朽を防ぐと…
■ 土蔵の壁を雨から守るために板で覆ったものを見かけることはよくある(左の写真 長野県池田町にて 撮影2009年7月)。が、右の写真のように樹皮で覆ったものはあまり見かけない。これは伊予大洲、愛媛県の大洲市で見かけた土蔵(撮影1980年3月)…
■ 胎児は生命の進化の過程を再演する。**胎児たちは、あたかも生命の誕生とその進化の筋書きを諳んじているかのごとく、悠久のドラマを瞬時の〝パントマイム〟に凝縮させ、みずから激しく変身しつつこれを演じてみせる。**とこの本の著者、三木成夫氏は…
■ 外壁は同じ設計者による茅野市民館と同様、縦長の壁面とガラス面を交互に繰り返して構成している(前稿の写真参照)。さて、再度特徴的な屋根についてだが、このような曲面を構成するのは難しい。鉄筋コンクリート造と鉄骨造、どちらも設計も大変だが、施…
■ 先日小布施町に新しい図書館「まちとしょ テラソ」が開館したことを新聞で知った。設計者はプロポーザルで選ばれた古谷誠章さん。二次選考には伊東豊雄さんや、隈研吾さんも残ったそうだ。公開で行われたというプレゼンテーション、見たかった・・・。この…
■ すでに梅雨は明けたとのことだが(関東甲信は明けた、「越」も明けたのかな)、このところ毎日のように雨が降る。それもかなり激しく。まあ、天候はデジタルに変化するわけではないから、梅雨明けの日を明確に示せるわけではないだろう。あとでまだ梅雨は…
■ 今年の4月、北陸旅行をした際に立ち寄った白川郷で見かけた板倉。柱と梁と貫、構造表しのプリミティブな美。ふたつの窓。持送りに施された波型の意匠。
松本市梓川 撮影日090711 松本市内 撮影日090712 ■ どーも蔵モードから抜け出せない。今月11日の朝、松本市梓川で蔵の瓦葺きの庇を路上観察した。私のそれほど多くない蔵観察の印象から瓦葺の庇は珍しいのではないか、と書いた。が、この見解が妥当かどう…
路上観察 松本市梓川の道祖神 090711■ ここ松本平では古くからの集落は山際に在ることが多い。集落内には蔵があり、道祖神がある。前稿の蔵を路上観察しての帰路、この道祖神を見かけた。大胆な文字、前衛的! 三角の石、碑面いっぱいに勢いのある文字が彫り…
路上観察 梓川の蔵 090711■ 数日前、たまたま車で通りかかった松本市梓川(旧梓川村)で見かけた蔵。「あ、瓦葺の庇だ!」先日南木曽町で見かけた蔵と同様に瓦葺の庇があった。今朝、改めて路上観察してきた。窓周りの漆喰細工。そのデザインは装飾過多でも…
■ 民家 昔の記録四国は高知県、安芸市の野良時計を訪ねたのは1980年の4月1日のことだった。のどかな田舎にあるこの時計はなんと120年以上も前につくられたものだそうだ。この時計は平成20年度の郵便番号簿の表紙になっているが、画家の原田泰治が…
民家 昔の記録 会津若松の蔵 198210■ 先日妻壁に大きな開口部を設けた蔵は記憶に無いと書きましたが、記録にはありました。上下2段の開口部、ともに両開きの扉付き。このような上下2段の開口部を妻壁に設けた例というのはあまり見かけないような気がします…
■ 幸田露伴の『五重塔』岩波文庫。1957年の7月6日未明、この小説のモデルの谷中五重塔が焼失した。不倫関係を清算するために焼身自殺しようと五重塔に放火するという事件によって、だった。火遊びの始末に放火しちゃいけなかったんじゃないかな。焼失…
『古寺巡礼』和辻哲郎/岩波文庫■ 先日再読した『風土』は和辻哲郎の名著だ。この本は要するに「文化の相違を風土の相違にまで還元する」という試みだった。この指摘、実は『古寺巡礼』に出てくる。**もしゴシック建築に北国の森林のあとがあるとすれば、…
■ 民家 昔の記録 高知県後免の蔵 198003蔵もいろいろです。今回は今から30年近く前に訪ねた高知県後免で見かけた蔵。多雨地域のため、壁に水切瓦が付いています。この地方独特のデザインです。妻壁の開口部の上部に付けられた水切瓦。前々稿で取り上げた南木…
■ 長谷川尭さんの『建築有情』中公新書を読み終えた。この本は1978年の3月に読んでいるから、31年ぶりの再読ということになる。以下「回廊」からの引用**<回廊>のデザインにとってもっとも重要な点は、あまり高くない柱の列に支えられたアーチのリ…
路上観察 南木曽町田立の蔵 090704■ 茅葺の民家ほどには蔵のデザインに地域性は無いだろう・・・。これが、さにあらず。地域によって蔵のデザインもいろいろだ。今回は岐阜県中津川市と境を接する南木曽町田立で路上観察した蔵。蔵には主として防火上の理由…
■ 真田幸隆って誰? これでは歴女との会話は弾まない。真田幸隆は幸村のおじいちゃんってすぐ分からないと。いつまでも歴史に疎いなどと言ってばかりいないで戦国武将一番人気の真田幸村について少し読んでみよう。とは言うものの、池波正太郎の「真田太平記…
■ 6月に読んだ本のレビュー今公開中の話題の映画「剣岳 点の記」の原作者 新田次郎の『槍ヶ岳開山』。播隆上人の真摯な生きざまに感銘を受けた。夫婦愛の物語とも読める。おすすめ本。柴門ふみさんのエッセイ『ぶつぞう入門』『にっぽん入門』と続けて読ん…
火の見ヤグラー一級建築士・・・・・信州の鄙里で暮らしています。なんでも見て、かんでも考え、なんでもかんでも書いてみよう。・・・・・ブログ開始2006年4月16日(GOOブログ)2025年4月29日(はてなブログ)
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