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古民家ギャラリーうした+古本カフェ便り

読書ブログなど、自分の興味のあることを書いていきたい。

2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧

昨日の広島牛田の夕方の天気はちょっと不思議な感じでした。西の空には遠くの方に明るみの中に夕焼けが見えて、東の空には大きな虹がかかっていて、厚い黒い雲に覆われ、凄い雨が降っていました。SF映画の異星のワンシーンみたいでしたよ(2014、8、30…

はてなブックマーク - ノイズからサウンドへ、音楽   鶴岡 卓哉

1998年 ビー・エス・ピー 98年といえば、ぼくが東京に住んでいたころだ。 いつもなら古本屋にいってもマンガ本はスルーす るのだが、ビビビビッとくるものがあって、手に 取ると、なんかおもしろそうだ、と判断、つづき ものでもないらしく、即買いだ…

はてなブックマーク - TOKYO TRIBE CLASSIC          井上三太

ナマコのからえばり 2011年 集英社文庫 2010年から書かれていて、その頃、丁度、例の 東北の大震災があった。お気楽なシーナ氏もさすが に笑っていられなくなったようで、原発の災害に対 する怒りを感じる。東電に対する疑問も多々あるよ うだ。 ま…

はてなブックマーク - 下駄でカラコロ朝帰り     椎名誠

角川文庫 明治四十一 夢にみたのだろうか10コの短い話しが出てくる 第一夜を書いてみて、これはいけるぞ、と思ったのか 第一夜が一番いい。 なんとも、死に間際のきれいなうら若い(勝手にこっち でそう思っている)女というのがなんとも色っぽい。 女と死…

はてなブックマーク - 夢十夜     夏目漱石

№21君の苦悩 君は激しく嗚咽するように泣いている 心は突風の如く吹きすさんでいる 僕は助けることなどできやしないのだ 僕は無力で君の苦悩など分かろうはずもない 君はとても辛い思いをして湖底に沈みこんでいる 君は恋に破れたのかも知れないし あるい…

はてなブックマーク - 君の苦悩     鶴岡 卓哉

友枝 康子・訳 「ディック傑作集4」所収。 ともすると、中絶を容認するともとれる、実際、中絶 反対団体から抗議の手紙をうけとったというから、この 短篇の持つ、中絶に対する考え方の一応の答えが垣間見 えるのではないか。 ぼくとしての考え方はちょっと…

はてなブックマーク - まだ人間じゃない      P・K・ディック

ポーク ・ティシューペーパーを捨てたポーク ポークは完璧なまでに人工スクランブル バッドな夢の中でガリガリに飢えている 夢を食いながら果てしなく前進していく 赤い皿の上にいるのは油塗れのVツイン Pを作ったときイライラしたポークたちを前に 色つき…

はてなブックマーク - ポーク   鶴岡 卓哉

角川文庫 明治41年 昔、ぼくが幼いころ、インコを飼っていたのだが、いつしか 忘れ去られて、エサもやらず、餓死させてしまった、という 笑うに笑えぬはなしが我が家にはあるのだが、それと同じ文 鳥にエサをやり忘れ、殺してしまった、というオチだとは思…

はてなブックマーク - 文鳥      夏目漱石

「ディック傑作集4」所収 小川隆・訳 アメージング誌1954年5月号 ジオラマに43歳のハスケル氏はのめりこんでいる。その 世界にすっかり入りこんでしまい、その世界の住人となり、 妻のマッジ、浮気性のマッジもその世界の住人となり果てる。 この作…

はてなブックマーク - 小さな町       P・K・ディック

小川隆・訳 「ディック傑作集4」所収。 ギャラクシィ誌1964年10月号 Yイコール非Yに行きつくというのも、ヘンなはなしだ。 YはYじゃないから非Yなのだから、イコールなはずはない。 この論理はヘンだ。けど、思考的には、そうならざるこ ともないことも…

はてなブックマーク - かけがえのない人造物    P・K・ディック

浅倉久志・訳 「ディック傑作集4」所収 フューチャーSF誌1954年6月号 ロボットが、ファスラッドというなんでも再生させて直し てしまうという機械を押し売りする、そこからおこる悲劇。 TVってCMばかりだよな。ぼくはメモリーに録っているから、 自然…

はてなブックマーク - CM地獄     フィリップ・K・ディック

角川文庫 6ページの小品。京都でのおはなしのようだが、 京都は冬は凍えるほど寒く、夏はうだるほど、 暑い。ぼくのおじさんは、学生のころ、京大に 行くために、京都で暮らしたことが原因で早死に したと聞く。すごくきびしい土地柄だそうだ。この 作品で…

はてなブックマーク - 京に着ける夕      夏目漱石

小学館 1992年 二階建てのバスの景色は素晴らしいですよォ、とその おばあさんは力説していた。そのおばあさんの捨てる 本のなかにこの本があった。そのおばあさんはこの前、 クルマの免許を返して、バスに慣れてきたらしい。この 前のときは大きなクル…

はてなブックマーク - 伝染(うつ)るんです。3    吉田戦車

昭和47年 新潮文庫 古本屋みたいなことをやっていると、いろんな 本が持ち込まれてくる。この本もそうだ。 49年前の本かあ、と何気なくよんでみると、ハ マってよんでしまった。大して、シチリアとかイ タリアにはキョーミはないのだが、初期塩野作品 ら…

はてなブックマーク - イタリアからの手紙   塩野七生

集英社文庫 2010年 何冊か積んどくしていたので、読んでみると、やっぱり おもしろい。 問題は「ダシ」なのである、の、「東京駅 サスペンス 劇場」だ。うんこ的なものが風雲急を告げて、でそうに なっての奮闘記だが、シーナ氏はこの手の文章を書かせ …

はてなブックマーク - 人はなぜ恋に破れて北へいくのか   椎名誠

「ディック傑作集4」所収 友枝康子・訳 この作品の重要なテーマは、侵略者がおバカだったら どうなるか、であろう。 人間に変身するのはいいが、六十センチしかない彼ら は化けたらすぐに判明してしまう。 その度に殺すのだが、次々と化けて出る。そのうち…

はてなブックマーク - フヌールとの戦い    P・K・ディック

大瀧啓裕・訳 「ディック傑作集4」所収 タイム・マシーンもの。ヘイスンが時航機にのって、 人類の滅亡した理由を探りにいく。 写真を撮るたびに滅亡具合がひどくなり、とうとうヘ イスンの出番となるのだが、100年後に行くと、蝶 がいる。キレイな蝶だ…

はてなブックマーク - 干渉する者     P・K・ディック

たとえば、俺とか彼女たち、とか 彼女たちは快感を求める 冒険と無秩序が空を覆う頃 俺は空に星を見る 虚しさを取り戻すため 俺は一歩、漆黒の闇の中に踏み込む 夏の危険な遊びをしてる人たち……。 僕とはあまり縁がないですね。僕の 危険な遊びといえば、3…

はてなブックマーク - たとえば、俺とか彼女たち、とか      鶴岡 卓哉

ちくま文庫 2004年 仲良し夫婦っていいなあ、と思う。たまにケンカしたり して、鈴虫がきっかけで仲直りなんかしちゃって、なん てステキなんだ。僕は結婚したことがないが、虹を教え てくれたり、ひょっとこのメークをして笑ってくれる人 がいたらいい…

はてなブックマーク - 笑う茶碗      南伸坊

ヤツの住処 ためらいと興奮のただ中にいて 俺は無秩序に並んだパーツのような気分 今にも破壊の大王が降臨しそうな空の下、俺はヤツを蔑んだ 崖の下にも木の幹の中にも土くれの中にもヤツはいた そこは混沌の渦の爆発的生命の根源の一隅で そここそヤツの住…

はてなブックマーク - ヤツの住処    鶴岡 卓哉

2005年 幻冬舎アウトロー文庫 ぼくはこういう危険にみちみちたアジアの紀行本が 大好物である。 例にもれず、この本も著者が体験した(であろう) ことが赤裸々に書かれております。 お湯のでないホテルなんて当たりまえ。たぶん、想 像の斜め上をいって…

はてなブックマーク - 裏アジア紀行     クーロン黒沢

太陽のわめき 照りつける太陽が僕らを刺す 僕らの日常が非日常を誘う 僕らの行くところは何処にもないんだ 僕らの敵は心にいる 孤独なのは僕らではなく照りつける太陽だ短い詩ですが、夏の詩ですね。きっと、書いてるとき凄く暑かったんだと思いますよ……合掌…

はてなブックマーク - 太陽のわめき    鶴岡 卓哉

フォークソング 自由なる大地で自分を見つけるだろう、と僕に予言した老医者 拡大していく社会の中で孤立していく僕はむしろ寂しがり屋だ 自分が何者なのか分からないまま僕の心は彷徨う 世界では僕は無力でいつも通り無名だ 誰も助けてはくれないこの世界で…

はてなブックマーク - フォークソング     鶴岡 卓哉

浅倉久志・訳 「ディック傑作集2」所収 究極のSF 1974年。 この作品のテーマはくり返される時間だ。このテーマで 思い出されるのは涼宮ハルヒの憂鬱であろう。すでに47 年も前にすでにこのアイデアがあったとは驚きだ。 僕がふと想像したのは、キリス…

はてなブックマーク - 時間旅行へのささやかな贈物    フィリップ・K・ディック

「河童」所収 集英社文庫 昭和二年七月 あの有名な「ただぼんやりした不安」である。僕が思うに 体調があまり芳しくなかったのではないか、と思う。 敗北に敗北して、最後、自殺に至ったというが、僕の所見 では、芥川は現代の状況を笑っているのでは、ほく…

はてなブックマーク - 或旧友へ送る手記     芥川龍之介
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